十四話
謎の場所
金色の少女が目を開くとまた真っ白な空間にいた
「またここか・・・確か私の中だったわよね」
金色の少女が周りを見渡すと王座に座っている、銀色の少女がいた
「ごきげんよう、金色さん?よく来てくれたわね、さぁお話ししましょう」
「えぇ銀色さんごきげんよう」
銀色の少女が腕を振ると王座の前に椅子が現れた、金色の少女はどうせ目が覚めるまでは帰れないのだろうし大人しく座る事にした
「ふふふ、ねぇ?金色、あなたは本当に可愛いわね」
「あんたは何なのよ、何がしたいの?」
銀色は答える
「前も言ったじゃない私はあなたと一つになりたいの、あなたも小学生の時のあれ忘れた訳じゃ無いんでしょう」
「何を・・・あれは私が悪いの・・・私が・・・」
銀色の少女は更に追求する
「そうかしら?あなたは普通に学校に通ってただけ、それなのに体育倉庫に閉じ込められたり、いっぱい目立たない所を集団で蹴られたり、卒業するまで、随分とやられたわよねぇ」
「・・・」
金色の少女の顔は真っ青だどうやら過去の体験を思い出しているようだ
銀色の少女は立ち上がり金色の少女を抱きしめる
「あなたはいつしか人間を憎むようになった、表に出さないように必死に隠してるみたいだけどねぇ、ふふふ、私はあなただからあなたの事はよーくわかるの」
「うう・・・」
銀色の少女は更に続ける
「私はあなただから分かるけど、あなたが隠してる、憎しみ、絶望、悲しみは相当なものね、良く隠せてるわね、こんな深い闇を」
「もうそれ以上言わないで!」
金色の少女が叫ぶ
「そうね、そろそろ目が覚めるみたいだし、これくらいにしましょう、最後にもう一度言うわ、あなたはいつか私になる楽しみね」
銀色がそう言うと金色は消えた
朝、明日奈は鈴の声で目を覚ました
「明日奈さん!明日奈さんどうしたんですか!」
「鈴?どうしたの?」
明日奈が目を覚ます
「どうしたのって・・・明日奈さん泣いています・・・」
「本当ね、何でかしら?」
明日奈は眠りながら泣いていたようだ
「なんか辛い夢でも見てたんじゃないか?」
「うーん、どんな夢か覚えてないから、良く分からないわ」
明日奈は立ち上がると笑う
「二人とも心配しないで、私は大丈夫だからさ、ほら早く行こうよ」
二人はやはりまだ心配だったがそれ以上追求する事は無かった
森を抜けて再び街道、遠くに次の村が見えてきた
「あれが次の村ね!ほらっ二人とも早く行こ!」
「あれがシーナの村ですね」
「あぁ果物とか結構上手いんだせ?あの村」
クリスティはもう食べる事を考えているようだ
「よーし止まれ、身分証明書を見せろ」
三人は大人しくギルドカードを見せる
「よし良いぞ、通れ、だがお前たち気を付けろよ、この村は最近盗賊共に襲われていてな・・・出来れば誰かが退治してくれたら良いんだが」
「そうなんだ・・・ちょっと調べてみる必要がありそうね」
三人は宿を探していた
「ここ結構良いんだぜ、安くて綺麗なんだ」
「へぇじゃあ先輩の言うとおりここにしましょう、鈴もここで良い?」
「はい、大丈夫です」
クリスティは二人の反応を聞くとドアを開け宿に入る、二人も入る
「よお、おばちゃん三人、取り敢えず一泊だ」
「おや?クリスティじゃないか!その可愛らしいお嬢さんたちは誰だい?」
クリスティは答える
「俺のパーティメンバーさ、で?幾らだ?」
「そうだねぇ、一人300Gでどうだい?」
クリスティが二人に尋ねる
「どうだ?」
「良いんじゃない?」
「それじゃお嬢さんたちは二人部屋、クリスティは一人部屋で良いね?」
明日奈が答える
「えぇ良いわよ」
三人は部屋に行くとしばらく休んだ後、村を回る事にしたようだ
次回村を探険します




