六話ミノタウロス2
街道
明日奈とアシュレイは剣を抜きミノタウロス達を向かい打つ
「来た!」
ミノタウロス情報通り十体居るようだ、かなりのスピードでこちらに接近して来る
「ブモォ!」
一体のミノタウロスが大斧を縦に振り下ろして来た、明日奈は右にかわすとその腹に蹴りを入れる
「そんなに硬く無いんだね!」
明日奈は足を引っ込めると、その首を斬り裂き命を奪う
「良いぞ!明日奈、だが後ろの警戒が甘いぞ!」
アシュレイはそう言うと明日奈の背中に大剣を振り下ろそうとしていた、ミノタウロスを蹴り飛ばした
「ありがと!」
明日奈はアシュレイの蹴りにより倒れた、ミノタウロスを斬りトドメをさす、これで残り八体だ
「さっきまでは突っ込んで来たのに、来ない?」
明日奈はミノタウロス達の様子が変わったのを感じた
「一気に二体も仲間が倒されたのを見たからな、警戒してんだろ」
ミノタウロス達はどうやら作戦を立てて居るようだ、こちらを警戒しながら集まりなにかブモブモと話し合って居る
「何か話し合ってるよ?私たちはどうするの?」
「決まってんだろ?奴らが作戦を立てる前に倒すのさ!」
アシュレイはそう言うと落ちていた斧を拾い、作戦を立てている様子のミノタウロス達に向けてぶん投げた、斧は回転しながら飛んで行き、ミノタウロス達は慌ててかわすが
「ブモォ!」
「ブモ!」
だが既に作戦は決まっていたようだ、八体居るミノタウロス達は半分に分かれ襲って来た、どうやら一体他の状態に持ち込むつもりのようだ
「へぇそう言う作戦か、でもさせないわよって・・・お父さん!?」
明日奈はアシュレイの行動を見て驚く、ミノタウロス達を引き連れてここから離れようとしているのだ
「おう!明日奈お前なら四体くらい余裕だろ?俺がこっちの四体倒すから頼むな!」
アシュレイはそう言うと四体のミノタウロス達を引き連れ森に向けて走って行ってしまった
「・・・怒るわよ」
明日奈はそう言うと振り返る、何故か敵であるミノタウロス達も同情してくれている気がする
「何かムカついた!あんた達覚悟しなさい!」
明日奈はそう言うとミノタウロス達に斬りかかる
森
アシュレイ森の中を走る、ミノタウロス達は必死にアシュレイを追いかけている
「さてここらで良いかな」
アシュレイは立ち止まりミノタウロス達の方に振り返る
「さーて、やろうか」
アシュレイはまず一体目に蹴りを入れると、二体目が斧を振り下ろして来たので剣で受け止める、そこに三体目が殴りかかって来たので倒れている一体目の足を持ち投げ付けた
「ほらよ!」
掛け声と共に二体目を押し返すと四体目が弓を放って来たので、かわすと接近し胸に剣を突き刺す
「ふん!こんなもんかよ」
アシュレイそう言うと残り三体もあっという間に倒した
街道
明日奈はまず弓を放って来るミノタウロスを潰し、残り三体のミノタウロス達と睨み合っていた
「来ないの?」
明日奈はそう言うと一歩距離を詰める、ミノタウロス達は一歩下がる
「・・・」
明日奈は無言で彼等の足元に銃を撃つが彼等はかかって来ない
「来ないのならこっちから行くよ!」
明日奈は牽制として数発撃ちながら敵に接近する勿論かわされ当たらない、先頭に立つ一体目のミノタウロスが大剣を横払いに振って来たので彼等の上を越すように飛ぶと、彼等の背後に降り立ち足払いし転けさせる
「ふっ!」
二体目のミノタウロスが斧をまた横払いに振って来たのでしゃがんでかわすと、手に弾を撃ち込み斧をその手から落とさせる
「くっ!」
そこで背後から羽交い締めにされた、どうやら最初に撃ち抜いた弓兵のミノタウロスが生きていたようだ、三体目のミノタウロスが大剣を振り上げ近づいて来る
「ブモォ!」
と、掛け声と共に剣を振り下ろして来た
「くっ!」
明日奈は弓兵のミノタウロスごと後ろに倒れ込み大剣を何とかかわすと、弓兵のミノタウロスの肘を撃ち込む、そしてすぐに立ち上がると弓兵のミノタウロス頭を撃ち抜いた
「後、実質二体か」
残っている三体のうち、一体は手を撃ち抜かれ武器を持てない、なので相手の戦力は後二体だ
「武器を持てないとしても何も出来ないとは限らない、だから」
明日奈は手を怪我したミノタウロスに銃口を向ける
「まずはあなた」
怪我したミノタウロスは胸を撃ち抜かれ倒れた、後残り二体だ
「ブモォ!」
「ブモ!」
ミノタウロス達は叫ぶと同時に斬りかかって来た、明日奈は落ち着いて一体目の剣をかわし、三体目の足に弾を撃ち込み体制を崩させる
「これで動けるのは後、一体」
明日奈はそう言うと通り過ぎて行った一体目の首を、彼の方を向きながら斬り裂く
「・・・」
そして、足を撃たれ動けない三体目の頭を撃ち抜き、戦闘は終わった
数分後
戦闘を終えた明日奈は切り株に座り森の中に消えたアシュレイを待っていた
「よう、明日奈」
森から出て来たアシュレイは明日奈に声をかける
「・・・」
だが明日奈は無視しそっぽを向く
「なんだよ、怒ってんのか?」
「別に」
明日奈はそう言うと立ち上がる
「ほら行くよ、私を一人にしたお・と・う・さ・ま!」
明日奈はそう言うと、王都の方に歩いていく
「・・・修行に良いと思ったんだがな、不味かったか」
この後アシュレイは娘の機嫌を治す為に謝り続けた、明日奈は三日後許した
 




