七話
最深部
スカルリーパーは物凄いスピードで明日奈に接近すると剣を振って来た、明日奈はしゃがんでかわすと、背中に飛び乗る
「ここなら安全ね!」
明日奈は左手でスカルリーパーの骨を掴み体を安定させると、ホワイトローズで斬り付けまくる
「キシャァァァァァ!」
どうやら斬り付けると骨の内部の魔力回路が傷付きダメージを受けるようだ、スカルリーパーは大きく暴れると明日奈を背中から落とす
「ヤバっ!」
体が浮いてしまえばその間は足が地面に着くまで何も出来ない、空中に浮いている明日奈にスカルリーパーの巨大な剣が迫る
「こんの!」
明日奈は何とか体を回転させると剣を構え巨大な剣をガードするが遠くの壁まで一気に吹っ飛ばされた
「グハッ!」
壁に打ち付けられた明日奈の口から血が漏れる
「キシャァァァァァァァァ!」
スカルリーパーは壁に打ち付けられた明日奈に向けて光線を放つ
『ホーリーシールド!』
ホワイトローズがギリギリでシールドを張るがすぐにヒビが入る
『マスター!シールドが持ちません!早くここから移動してください!』
「えぇ・・・」
明日奈は立ち上がるとすぐに移動した、するとシールドが割れ壁を貫通した
「うわ・・・当たれば死ぬわね」
明日奈はそう言うと今度はスカルリーパーの下に潜り込むと技を発動させる
「ホーリーブレイド!」
ホーリーブレイドは命中し、スカルリーパーの体が少し宙に浮く、明日奈は何回もホーリーブレイドを打ち込む
「キシャァァァァァァァァ!」
スカルリーパーはその巨体からは想像出来ない動きで後ろに飛び下がると、明日奈に向け剣を振り下ろして来た
「クッ!」
明日奈は剣をシールドで防ぎつつ、弾かれるように剣をかわした
「はぁはぁ・・・クッ、ホワイトローズ、ホーリーブラスターかライトニングブラスター撃てる?」
『Yes、二回分のチャージ完了しております』
「分かった、まずはライトニングブラスター行くよ!」
ホワイトローズをブラスターモードに変形させると後ろに飛び下がり距離を取る、そして構えるとライトニングブラスターを放った
「ライトニングブラスター!」
強力な雷撃を纏ったレーザーはスカルリーパーを飲み込み、広間に砂嵐を起こす
「当たったけど・・・」
『砂嵐の中に敵の反応は以前健在です』
砂嵐が晴れる、スカルリーパーはダメージは受けているようだがまだまだ元気なようだ、しかも光線を放とうとしている
「当たらないわよ!」
明日奈はそう言うと、左に走り光線をかわした、だがスカルリーパーは光線を放ったまま首を動かし薙ぎ払うように攻撃して来る
「横に逃げたら追い付かれる、なら!」
明日奈は光線を潜りながら、スカルリーパーに接近するが
「キシャァァァァァァァァ!」
明日奈がスカルリーパーの攻撃範囲に入った所でスカルリーパーは光線の照射を止め、剣を振るって来た
「あっ・・・」
明日奈は斬り付けられた
数分後ギルダーツ達が最深部に到着する
「何だよ、こいつは・・・」
ギルダーツはスカルリーパーを見てそう言う
「あれは・・・明日奈!」
ウィリアムが明日奈を見付けた、ギルダーツ達はすぐに駆け寄るとウィリアムが明日奈を抱き抱える
「おい!大丈夫かよ?明日奈!」
ウィリアムは呼びかけるが、明日奈は目を覚まさない
「大丈夫だ、息はある」
回収チームの男はウィリアムに明日奈はまだ生きている事を話す
「あんたは?」
「俺は回収チームの者だ、この子が来なかったらあいつに殺されていた」
回収チームの男はそう言うとここに居る全員を見る
「この子はこのままでは死ぬ、何とかしてここから抜け出さなくてはならない」
「でも彼はそれを許さないだろうね」
スカルリーパーはここに居る全員が逃げれないように入り口を塞ぐように立っている、彼を入り口から退かさない限りこの広間からは出れない
「・・・何とかするしかねぇさ、あんたは明日奈を背負ってくれ、ウィリアム、ミランダ、響、奴を入り口から退かすぞ!」
「分かった」
回収チームの男は明日奈を背負ったのを見たギルダーツは
「行くぞ!」
「おう!」
スカルリーパーとチーム29の戦闘が始まった
ウィリアムがまず突っ込み横に回り込むとその体を斬り付ける
「硬いな!」
それに続きミランダが槍を叩きつけ、ギルダーツが赤く光っている目の部分に弾を撃ち込む
「キシャァァァァァァァァ!」
スカルリーパーは連続攻撃に怒ったようだ、口からは光線を照射しようとする
「何か来る、皆避けるんだ!」
それを見た響がすぐに避けるように言った、全員が散り散りに避け、当たることは無かった
「何て威力だよ・・・」
「当たれば死ぬぞ!当たるなよ!」
ミランダはそう言うと、槍に雷撃を纏わせ、突き付けた、だが余り効いていない
「入り口から退かせる気がしねぇ・・・」
「あぁ、でもやらないと明日奈が死ぬ」
ギルダーツはそう言うと背負われている明日奈を見る
「明日奈は一人でこいつとやったんだ、それに比べたら楽な筈だ」
「そうだな」
ウィリアムは響の言葉に頷くと再び双剣を構える
「行くぜ!」
ウィリアムはスカルリーパーの元に駆けて行った
 




