三話
一つ目の鍵の遺跡入り口
七つある鍵はそれぞれ強力な魔力を秘めており、鍵を中心にして巨大なダンジョンを作っている
「嫌な雰囲気・・・」
明日奈はこの遺跡に何かを感じているようだ
「何か感じるのか?」
ウィリアムはそんな彼女を見て質問する
「うん、それが何なのか分からないけど」
「明日奈が何を感じているのかは進んだら分かる行くぞ」
チーム29の面々は遺跡に入って行く
一つ目の鍵の遺跡第一層
遺跡の内部は石造りで出来ている、壁には魔道灯が一定の間隔で取り付けられており視界は悪くない
「曲がり角とかの先にいる敵に気を付けるんだぞ、手痛い攻撃を受ける可能性があるからな」
ミランダは全員に向けて注意する
「分かってるさ」
ギルダーツはそう答えると進み始める、暫く進むと曲がり角があり、明日奈が先を覗く
「敵が居るよ、リザードマンが三匹」
「よし、俺に任せな」
ギルダーツはそう言うと、グレネードを取り出し投げた、曲がり角の方を見ていた二匹はそれに気付いてかわしたが、一匹に命中する
「後は私に任せろ」
ミランダはそう言うと、右のリザードマンの頭を槍で突き刺すと、左のリザードマンは心臓を突き刺しその命を奪った
「よし進むぞ」
リザードマンの死体を脇に寄せると、一行は奥に進む
「この扉早速嫌な予感がするわ」
「そうだね、でも開けないと先に進めないみたいだ」
ここまで一本道で分かれ道などは無かった、絶対にこの扉は開けなくてはならない
「別の道が無いんだから悩んでも仕方ない、開けるぞ」
ギルダーツはそう言うと扉を開ける、中にはオーガが居た
「オーガか」
オーガはこちらに気付いているようで、既に斧を手に持っている
「明日奈、俺が奴の足を潰すから、突っ込め!」
「うん!」
「俺も行くぜ!」
明日奈はギルダーツに言われた通り駆け出しウィリアムも続く、ギルダーツはオーガの足を狙い撃つ
「グオオ!」
オーガは足を撃たれたせいで体制が崩れる、明日奈はそれを見ると斧を持っている腕を狙い剣を振り上げる
「ライトニングソード」
雷撃を纏った剣がオーガの腕に当たりその腕が斬り落とされる
「ウィリアム!トドメお願い!」
「おう!」
ウィリアムは右手の剣で首を斬りつけると、確実に命を奪う為、更に胸を突き刺した
「ガアァ・・・」
心臓を突き刺されたオーガは倒れた
「数が少ないから楽だな」
ギルダーツはオーガが確実に死んでいるか確認しながらそう言う
「あぁ、だが先に進むと魔物の数も増えるだろう、そこからが本番だな」
「楽なのは今だけね」
部屋の奥の扉を開けると階段があった、一行は階段を降り、二層目に入る
第二層
二層目は罠の宝庫である、階段を降りて来た時点で罠が発生した
「皆、前に走るんだ!」
響は天井を見ながらそう叫ぶ、天井からは大量の岩が落ちて来ているのだ一行は何とか当たらずにすんだ
「他にも岩が落ちてるし、先に来た回収チームが来た時にも発動したのね」
どうやら二層に降りてくる度に罠が発動するようだ
「めんどくせーな」
ウィリアムは天井を見ながらそう言う
「だな、入り口の時点でこんな罠があるんだ、先にも確実に罠がある、注意して進むぞ」
一行は罠に注意を払いながら進み始めた




