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金色の九尾  作者: ブレイブ
四章六部戦いの始まり
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十話

封印の遺跡

明日奈は転移すると駆け出す、このままで邪神が復活してしまうからだ

「ホワイトローズ!全力で身体強化!」

『はい!身体強化100%』

明日奈は体を強化し、遺跡の奥に急いだ



封印の遺跡、最深部

ここはかつての神々と邪神が戦った場所である、中心には台座があり十個の球を入れる窪みがある

「さぁ、始めよう」

響はそう言うと一個ずつ球を入れていく、五個入れた所でそれぞれの球が怪しく光出した

「いよいよ邪神の復活か」

「あぁ待ちに待っていた瞬間だ」

幹部達も嬉しそうだ

「待ちなさい!響!」

明日奈は何とか響が台座に全ての球を置く前に最深部に辿り着いた、だが響は振り返りもせずに全ての球を置いた

「さぁ!俺にその姿を見せろ!邪神デルタムーザよ!」

響がそう言った途端辺りに闇が満ちる

「あぁ・・・」

明日奈の半分覚醒している神としての力が明日奈に教える、邪神が復活したと

「明日奈、見ておくと良い、邪神が復活するぞ」

響は振り返ると明日奈に話しかけた、響はかなり興奮した様子だ、そうして闇が収まるとそこには一人の男が居た

「・・・」

デルタムーザは目を開くと明日奈を見た、そして一瞬で明日奈の目の前に現れるとその首を掴む

「似ておるな、貴様、初代天上神の子孫か?」

「グッうぅ・・・、そん、なこと、し、らない、わよ」

明日奈は途切れ途切れだが知らないと言う

「そうか知らんのか、だが貴様のその顔を見ていたらあの時の屈辱が蘇って来るのだ、だから貴様を我の下僕にしてやろう、さすれば貴様は最高の我の剣となるだろう」

それを聞いた響が慌てる

「デルタムーザよ!あなたは約束してくれた筈だ!あなたを復活させれば明日奈を捕らえ彼女だけは生かしてくれると!」

「知らぬ、何故我がお前との約束を守なればならぬのだ?」

デルタムーザはそう言うと響を壁に向け弾き飛ばした、そして明日奈の首を掴んでいない左手を明日奈の額に当てる

「さぁ我の下僕になるのだ!」

デルタムーザはそう言うと明日奈に闇の力を送り始めた

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

明日奈は己に流れ込んで来る闇の力を首を振って拒否するがデルタムーザは無視し明日奈に闇の力を送る

「やめろ!」

だがウィリアムが何とか間に合いデルタムーザに掴みかかり明日奈を救い出した

「うっうぅ・・・、ありがとうウィリアム・・・ホワイトローズ・・・私の体から闇を追い出して・・・」

『Yesマスター闇の除去を開始します』

明日奈は力無くそう言うとホワイトローズに闇の除去を頼み気絶した

「小僧、我の邪魔をするとは良い度胸だな」

「うるせぇよ!テメェ何かに大事な仲間の明日奈を渡す訳ねぇだろ!」

ウィリアムはそう言うと立ち上がり逃げようとする、気絶した明日奈を抱えたこの状況では簡単に殺されてしまうからだ

「逃がさんぞ小僧、その小娘を寄越せ」

デルタムーザはウィリアムの前方に結界を張り逃走を防いだ

「さぁ響よ、あの小僧からあの小娘を奪い我の元に献上しろ、そうすれば先程の無礼は許してやる」

壁に打ち付けられていた響は立ち上がるとウィリアムの元に向かうと彼の腕の中で眠る明日奈を見る

「君はルーシィの生まれ変わりだ、僕が愛した愛おしい人の・・・そして僕は今・・・」

響はそう言うとウィリアムの後ろの結界に剣を打ち付けると邪神が張った結界を破った

「逃げろ」

響はウィリアムにそう言うと邪神に剣を向ける

「何のつもりだ?我はあの小娘を捕らえれば貴様の側に置いてやろうと思っていたのだぞ?」

「・・・」

響は無言で邪神に斬りかかる、だが触れる事も出来ずに弾き飛ばされた

「ふん!貴様の攻撃が我に通じる訳がなかろう」

そう言うと倒れている響に邪神は迫る

「愚かな男だ、その精神が我に操られている事にすら気付けずに我の言いなりとなりまんまと我を復活させたのだからな、感謝しておるぞ?響よ、死ね」

邪神は響に向けて闇の光線を放った

「やめて!」

ウィリアムの腕の中から飛び出した明日奈?が響の前に立つとシールドを張った

「響・・・久し振りね」

「君はまさか・・・ルーシィか!?」

響は驚愕の表情で明日奈?を見つめる

「えぇ、少しだけこの子の体を借りているの、でも私がここに居れるのは後数分、だからあなたに言っておく事がある」

「なんだい?」

邪神の攻撃から響を守りきったルーシィは響に近付くと彼を思いっきりブった

「私が死んだからって復讐なんかに取り憑かれて!馬っ鹿じゃないの?もう復活してしまった物は仕方ないからあなたが責任を持ってあれを封印するか倒しなさい!、そしてもう死んでしまった私は忘れて、この子を愛してあげなさい」

ルーシィは一気に捲し立てると響に笑顔を見せた

「最後にあなたを完全にあいつから解放してあげる、そして愛しているわ響、永遠にね、この子を幸せにしてあげてね?」

そう言うと明日奈の体が光り、その光は天に昇って行った

「・・・あぁありがとう、ルーシィ」

響はそう言うと立ち上がりまた倒れた明日奈を抱きかかえる

「ウィリアム君、行くぞ」

「あ、あぁ」

ウィリアムは状況が全く分からないが取り敢えず頷いておく

「逃がすと思うか?さぁデスイーターの者達よ奴等を捕らえよ」

デスイーターの幹部達は邪神の命令を聞くとウィリアムと響に迫る

「響、今からでも遅くは無いわ、戻って来なさい」

「断る」

響はそう言うとポケットから煙幕を取り出すと地面に投げ、そして逃げた

「どうしますか?デルタムーザ様?」

リナは主人に彼等をどうするのか尋ねる

「まぁよい、さて我の城に向おうぞ」

デルタムーザはそう言うと大きな扉を出現させる、扉の向こうは魔界と繋がっている

「世界の終わりはもうすぐだ」

デルタムーザはそう言うと扉の向こうに消えた



封印の地、中腹

響とウィリアムは遺跡の中腹地点まで逃げると振り返る、どうやら追っ手は無いようだ

「ここまで来れば安心だ、さてウィリアム君僕をどうする?」

響はウィリアムに自分の事をどうするのかを聞く、彼が捕まえると言うのなら素直に捕まるつもりだ

「そうだな・・・俺はどうもしないさ、上に任せるさ」

「そうか分かった、暫く休憩しよう、流石に走り過ぎて疲れたよ」

響とウィリアムはその場に座り休憩する、そこにギルダーツ達が来た

「ウィリアム無事だったのか!ってお前は響!」

ギルダーツは響に銃を向ける

「ギルさん銃を下げてくれ、こいつは今は味方さ」

「どう言う事だ」

ウィリアムは見た事を全てギルダーツに話す



「つまりお前は邪神に精神を操られて居たと言う訳か?」

「そう言う事だ、だけど操られていたと言っても全ては僕がやった事、咎は受けるつもりだ」

響はそう言うとギルダーツに向けて手を差し出した

「・・・ウィリアムも言ったそうだが判断するのは上だ、俺は今は何もしない」

ギルダーツはそう言うと出口の方を向く

「さぁ上に行くぞ!ここを出るぞ」

一行はギルダーツを先頭にし、遺跡を出た



遺跡の外

遺跡の外部には佐藤と工藤、そして数チームのエージェント達か居た、響はすぐにエージェント達に囲まれたがギルダーツが理由を話し一様、警戒は解かれた

「響、本当にもう邪神の影響は無いのだな?」

工藤は本当に大丈夫なのか響に尋ねる

「あぁ」

響は頷く

「そうか、なら君を我々の協力者として迎え入れる、そして君に課す刑は今から最低でも二百年、ワールドセイバーで働いて貰う良いな?」

最低でも二百年響は犯罪者達を捕まえ続ける事になるのだ、響の犯した罪はそれ位重い

「分かった、僕はハイヒューマンだからね、寿命は後五百年はある、だから生涯を通して君達に協力する事を約束しよう」

ハイヒューマンの寿命は一般的には七百年だ

「そうか分かった、では引き上げるぞ!邪神は復活した、対策を考えなくてはならん」

そう言うと工藤と佐藤、エージェント達は先に転移した、ギルダーツ達チーム29も明日奈と響を残し転移して行った



「響・・・」

「おはよう明日奈」

響はそう言うと明日奈の頭を撫でる

「うん、ねぇ本当に大丈夫?」

「あぁ大丈夫、ルーシィのおかげさ」

響はそう言うと明日奈に笑いかける

「そう良かった」

明日奈も笑い返した

「僕は君に色々酷い事をした、許される事では無いと思っている」

「そうね、今も鈴にダークカードを使った事は怒っているわ」

明日奈はそう言うと響を睨み付ける

「すまない」

「許さないわ、だからあなたが犯した罪の分人を助けて償いなさい、そうしたらいつか許してあげる」

明日奈はそう言うと響の腕から離れ立ち上がる

「ルーシィさんって私に本当に似てるのね」

「うん、君にそっくりだ」

響もそう言うと立ち上がる

「でも、彼女に言われた通り僕は前を見る事にするよ」

「そうね」

明日奈はそう言うと響の頬に口付けた

「なっ!?明日奈?」

「ふふふ、サービスよ」

明日奈は頬を赤くしながら微笑んだ



次回から五章一部、ワールドセイバーのお仕事2です

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