十三話
第26世界
明日奈は謹慎を喰らい何もすることが無いので、ガンショップに来ていた
「こんにちは」
「はい、こんにちは、何をお求めで?」
主人は明日奈の顔を見ながらそう言う
「新しいハンドガンを見に来たの、この魔法銃よりも性能が良い物ってある?」
明日奈はホルスターから銃を出すと主人に渡す
「これはこれは鉄の国製の初期型かい、確かに良い物だが、うちの世界製の物に比べると圧倒的に劣ってるよ」
「へぇ、そうなの」
明日奈は少しショックを受けた、長年使って来た相棒が弱いと言われたからだ
「だがそれを使えるのは本当に凄いことだ、君ならこの店のどの銃でも使えるだろう、好きに見ると良い」
「分かったわ、ゆっくりと見させてもらいます」
明日奈はそう言うとハンドガンのコーナーに行く、魔法銃は大抵が地球の銃に感銘を受けた者が、外見を真似て作っているので外見や構造が似ている
「やっぱりベレッタね」
明日奈はそう言うとベレッタPX4を取ると左手で構え魔力を流してみる、以前まで使っていた初期型と比べすんなりと魔力が流れてくれて素直だ
「あぁ・・・確かにこっちの方が良いわね・・・」
明日奈はそう言うと射撃場に向かい撃つ、前とは違い楽に威力調整が出来るので楽だ
「良いわねー」
明日奈は十七発撃ち終わると、魔力弾をチャージするとまた撃つ
「上手いねーお嬢ちゃん、それ買うかい?」
「えぇ欲しいけど幾ら?」
明日奈は値段を聞く
「120000ジュールだ」
「・・・ちょっと待って」
明日奈はスマートフォンを取り出すと自分の口座にアクセスする、エージェントの口座は全てワールドセイバーが管理しており、それぞれの世界の通過にすぐに両替してくれる
「・・・残高、この世界で言えば452755ジュールね、・・・おじさん買うわ!」
明日奈は新しい銃を買った
ご機嫌な様子の明日奈は楽しそうに街を歩く、右腰にはホワイトローズとベレッタ92FS、そして左腰にはベレッタPX4が装備されている
「良い買い物をしたわ、さてとこれからどうしましょうか?」
そう言っていると後ろから女性の声がした
「誰か!捕まえて!バックを取られたの!」
彼女の言うとおり赤いバックを持った男が明日奈の前を走って行った
「お仕事ね」
明日奈はそう言うと男を追って駆け出す
「さてとあなたの実力見せて貰うわよ」
明日奈は走りながら魔力を銃に流すとスライドを引きチャージを完了させる
「止まりなさい!」
「誰が止まるかよ!」
男は走りながら顔だけ振り返るとそう叫んだ
「そう」
明日奈はそう言うと、男がカーブを曲がるその瞬間、男の鼻先に弾を放った
「ヒィィ!」
目の前を通った魔法弾に驚いた男は尻餅を付き止まった
「さーて、まだ逃げるのかしら?」
明日奈はそう言うと男に銃を突き付ける
「逃げないから殺さないでくれ!」
男はそう言うとバックを差し出した
「バックを渡されてもあなたは逮捕するからね」
「もうしないから許してくれ!」
明日奈は無視し手錠をかけた
「言い訳は向こうで言ってね」
明日奈はそう言うと男を地球支部に送った
「あの!私のバックはどうなりましたか?」
バックを取られた女性が追い付いて来た
「はい、あんたのでしょう?」
明日奈は女性にバックを渡す
「はい!ありがととうごさいます」
女性はお礼を言うと去って行った
「私も帰りますか」
明日奈もそう言うと転移して自宅に戻った




