七話
謎の場所
金色の少女が目を開けると真っ白な空間にいた
「ん?私、部屋で眠ってた筈よね?ここは何処なのかしら?」
そう言うとコツコツとヒールの音、銀色の髪をし、赤い瞳をし、黒いドレスを着た少女が歩いて来た
「ここは私の中でありあなたの中、そしてあなたは私であり、私はあなたであるの」
「どう言う事?それにその顔・・・?」
銀髪の少女はよく見ると金色の少女と同じ顔をしている
「ふ、ふふふ、私はあなたの闇、今日はあなたと話したくてここに呼んだの」
「私の闇?何を言ってるの?」
銀髪の少女は薄く笑いながら答える
「さぁ、どう言う事かしらね?自分で考えたら?まぁあなたが目を覚ましたら、ここの事は覚えてないでしょうけどね?」
「何よ!答えなさいよ!」
銀髪の少女は金色の少女に近付くと、頬にキスをして、金色の少女を抱きしめる
「な、なにするのよ」
「ふふふ、あなたはいつか私になる本当に楽しみだわ、そろそろ目が覚めるみたいね、またね?私」
銀髪の少女がそう言うと金色の少女は消えた
金色の少女が消えると銀色の少女は一人呟く
「あぁ行っちゃったわね、でも私ってやっぱり可愛い顔してるわね」
銀色の少女は黒い王座を召喚する、王座に座り足を組むと少女は再び呟く
「まぁ少し甘ちゃんみたいだけど、気に入ったわ、ふふふ・・・これからあの子の命が危なくなったら、力を貸してあげましょう」
明日奈と鈴の部屋
「明日奈さん起きて下さい、今日からお仕事ですよ!」
「う、うーん鈴?もう朝なの?」
明日奈が目を覚ます、変な夢を見た気がするが、思い出せなかった
「うーん何か変な夢を見てた気がするわ、鈴、おはよう今日から仕事頑張りましょう」
「おはようございます明日奈さん」
万屋リビング
「あら、二人共おはよう、今日からお仕事ね?最初は簡単な仕事だろうけど頑張りなさい」
「おはようアリシアさん、それと頑張ります」
アリシアはそう言うと朝食のパンとサラダ、牛乳を二人の前に置く
「さぁ、これを食べて行って来なさい!」
冒険者ギルド
朝食を食べ終わった二人はギルドに向かい掲示板の依頼を見ていた
「明日奈さんこれはどうでしょう?」
「依頼名薬草を採って来てくれ、依頼内容は店に来てくれたら話す、依頼主ヴァンゴ、ヴァンゴさんの依頼か、確かに良いわねこれにしましょう」
依頼書を持ってカウンターに行く
「お姉さんこの依頼を受けたいんだけど」
「はい、ヴァンゴさんの以来ですね?、はいこれで依頼を承認しました」
そう言うとお姉さんはハンコを押した依頼書を返してきた
「これをヴァンゴさんに渡して下さいね?、後討伐依頼の場合は依頼書はこちらが受け取ります」
「分かったわ、後教えてくれてありがとう」
ヴァンゴの薬屋
ここは冒険者御用達の薬屋、様々な薬や薬草を扱っている
「ふん、やっぱりお嬢ちゃんが受けてくれたか、そろそろギルドに登録してるんじゃ無いかと思ってたんだ」
「大当たりよおじさん、はい依頼書」
明日奈は依頼書を渡す
「おう確かに、採って来て欲しい数はそうだな三十本、薬草の場所はこの前と一緒だ、ただ気を付けて行けよ」
「はい!、でも私と明日奈さんで行くので大丈夫です!」
鈴が答える
「ん?そう言えばお嬢ちゃん、誰だ?」
「あっ、忘れてました、私は明日奈さんと一緒に冒険者をすることになった、鈴です、よろしくお願いします」
「おお、そうかい、まぁ二人で頑張りなよ?」
アラの森
「明日奈さーん、私は十五本集めましたー」
「私は二十五本ちょっと多い位ね、余りは私達で持っておきましょう」
明日奈達はアラの森の中少し進んだ所で薬草集めをしていた
そしてまた二人の耳が反応した
「鈴?聞こえた?」
「はい、聞こえました」
二人は剣と弓を抜き戦闘態勢に入る
「この前言った事は覚えてるわね?」
「私が後衛、明日奈さんが前衛ですね?覚えてます」
二人がお互いの役目を確認していると、茂みの中から狼が五頭出てきた
「さぁ戦闘開始よ!」
「戦闘開始です!」
シュッ、鈴は狼の一頭に矢を放つ、頭にちゃんと当たり絶命したようだ
「へぇ、鈴やるじゃない」
明日奈は矢に怯んだニ頭目を蹴り飛ばし、三頭目の首を切り飛ばす、そして二頭目に魔法を放つ
「アイスニードル」
心臓を狙った一撃は見事に命中し二頭目も絶命した
「サンダーショット!」
鈴の矢に雷属性をエンチャントした矢は威力が高過ぎるのが狼は消し炭になった
「ええっと鈴?やり過ぎよ?」
明日奈は最後の狼の攻撃をかわす、正面から飛び掛かって来た、狼をかわし胴体を殴る、そしてトドメを刺した
「セイッ」
逆手に持った剣で心臓を刺され最後の狼も絶命した
「ふうこれで終わりね一応ギルドに皮を届けたらお金になるし、剥ぎ取っておきましょう」
「そうですね」
二人は四匹分の傷付いてない部分の皮を剥ぎ取るとアラの町に戻って行った
銀色の少女、尻尾は既に九本生えており、強力な力を持っている
彼女は自分の事を闇だと言っている




