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金色の九尾  作者: ブレイブ
四章二部わがままお嬢様の警護任務
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三話

アザレの国

もうずく屋敷に着くという所明日奈は何か嫌な気配を感じた

「お嬢様」

「どうしましたの?明日奈」

ナターリアは不思議そうな顔で明日奈を見る

「賊です、私から離れないで下さい」

「賊って何の事ですの?」

明日奈はナターリアを後ろに控えさせる

「後で話します、来なさいホワイトローズ」

明日奈はホワイトローズを呼び出すと、丁度真上から飛び降りて来た男と鍔競り合いに入る

「さてあんたは何者なのかしら?」

「言うかよ!」

「そう」

男は明日奈が剣を引くと体勢を崩した、そして体勢を崩した男の顔を明日奈は蹴り飛ばした、そのまま吹っ飛んだ男に向けて手を向ける

「覚悟しなさい、かなり痛いわよ?ホーリーレーザー!」

明日奈は男に死なない程度の光り輝くレーザーを撃った

「グァ!」

避ける事が出来ず見事にレーザーに当たった男は気絶した

「明日奈・・・強いのですね」

「主人を守るのがメイドの役目ですから」

明日奈は澄まし顔である

「メイドの仕事ってなんでしたっけ?」

「主人のお世話と迫り来る賊の始末です」

真面目な顔でそう言う明日奈を見てナターリアは何か違わないかしら?と思いながらも納得した

「それで?こいつは何者ですの?この私を狙うなんて!」

「屋敷で話します、私の一存で話せる事では無いのです」

依頼主に話すなと言われたので、依頼主の許可がないと話せないのである

「分かりましたわ」

「理解して頂きありがとうごさいます、お嬢様」

明日奈はそう言うと男の襟首を左手で持ち、男を引きずりながら家に屋敷に戻った




屋敷使用人室

明日奈はラルフに事情を話し、ラルフに事を説明した方が良いと進言した

「・・・お嬢様の命が狙われたと言うのなら仕方ありません、話すしか無いですね」

「だから何の事ですの?」

ナターリアはイラついた様子だ

「実はお嬢様に対する殺人予告がついこの間送られて来ました、明日奈様が捕まえた男は恐らくその一派です」

「私の命が狙われている?それに明日奈様って、明日奈は私の新しいメイドでは無いの?」

ナターリアにとっては分からない事だらけだ

「明日奈様はワールドセイバーのエージェントです、貴女の命を守る為任務としてこの家に来ました」

「それじゃ私の新しいメイドでは無いって事ですの?」

ラルフは頷く

「申し訳ありませんお嬢様、お嬢様の側で護衛に付くのなら、メイドとして側に居た方が良いと判断したのです」

「・・・私の為にやった事に私はいちいち怒りませんわ、それに私も側に置くのはメイドの方が良いですし、つまり明日奈は私の命を狙っている一派が捕まれば帰ると言う事ですわね?」

ナターリアのこの質問にラルフは答える

「明日奈様の仕事はお嬢様の命を狙っている一派の逮捕です、勿論その一派が逮捕されれば帰るでしょう」

「でも私の命を狙っている一派が捕まるまでの間は私のメイドと言う事で良いのですわね?」

ナターリアは明日奈の方を見てそう言う

「まぁそうなるわね」

「ふふふ、それなら良いですわ、犯人が捕まるまでの間よろしくお願いいたしますわね?明日奈」

嬉しそうにそう言うナターリアに明日奈は答える

「ええ、よろしくお嬢様」

「さっきから気になっていたのだけど、それがあなたの本当の喋り方なのですわね?」

ナターリアは先程までとは明日奈の喋り方が違う事に気付いたので明日奈に質問する

「私の正体がバレたのなら喋り方を変える必要は無いからね、でも精一杯貴女を守るわ」

「私もそっちの喋り方の方が好きですわ、それと必ず守って下さいまし」

明日奈は頷く

「ふふふ、普通なら怖いのだろうけど、さっきのあなたの強さを見たら何も怖くありませんわ」

「でも安心しちゃ駄目よ?」

明日奈はナターリアを窘める

「分かっていますわ」

ナターリアは少し拗ねた用にそう言った



牢屋

屋敷の地下には牢屋がある、アッシュフォード家には様々な宝石が飾ってあるのでそれを狙って侵入して来る泥棒を捕まえ、騎士団に引き渡すまでの間、監禁する為に設置されている

「ウィリアム?首尾はどう?」

「駄目だ、このドアの向こうに奴は居るけど全然口を割らねぇ」

二人は捕まえた男から情報を聞き出せば早くナターリアの安全を確保出来ると考え、男を監禁し色々聞き出そうとしているのだ

「それじゃ私がやってみるわ」

「それは良いかもな、あいつも自分を捕まえた相手なら怯えて口を割るかもしれねぇし」

ウィリアムはお手上げなのだ

「それじゃ行きましょう」

「おう」

明日奈とウィリアムは部屋に入った

「ケッ今度は俺を捕まえたメイドさんかよ」

「ええあんたを捕まえたメイドよ」

明日奈は捕まえたを強調して少し挑発する

「何だ?馬鹿にしてんのか?」

「ええ」

明日奈はわざと肯定する、男は顔を真っ赤にして怒る

「このクソアマァ!そんな挑発しても絶対に話さないからな!」

「これで話したらあんたただの馬鹿じゃない、こんな事で話すとは思ってないわ」

男は更に顔を真っ赤にした

「これを外せ!その綺麗な顔ぶん殴ってやる!」

「外して欲しいの?良いわよ」

明日奈はあっさりと手錠を外した、手錠が外された男は明日奈を殴ろうと飛びかかる

「オラ!」

明日奈はその拳を軽くかわすと、男の顔をぶん殴った

「グッ!」

明日奈は殴られて倒れた男に近付く

「ねぇ、話さないのなら、このまま殺しても良いのよ?」

「こ、殺すだと?良いのか?俺が死ねば俺の仲間の居場所は永遠に分からなくなるぞ!」

明日奈はニッコリと笑う

「別にあんたが話さないのなら別の奴を捕まえたら良いだけだし、かわいそうね、あんたが話せばあんたの仲間は少しの間監獄に入るだけで良いけど、あんたが話さなかったら私達に捕まる度にあんたの仲間は一人一人死んじゃうんだから」

明日奈はニコニコと笑いながらそう言う

「考えておいてね?話せばあんたもあんたの仲間も殺さない、話さないのならあんたは殺すし、あんたの仲間も話す奴が現れるまで一人一人殺すから、さぁあなたはどっちを選ぶのかしらね?」

明日奈はそう言うと男に手錠をかけ牢屋を出た、男はその後ろ姿を怯えた様子で見ていた

「おい!明日奈マジかよ?あいつ話さなかったら殺すのか?」

一緒に出て来たウィリアムは慌てた様子で尋ねる

「ハッタリに決まってるじゃない、デスイーターに居た頃に教えられた尋問のテクニックよ、それに今の私はそんな非情な事、出来ないわ」

明日奈は自分の手を見ながらそう言う

「安心したぜ、顔がマジだったからな」

「ふふふ、中々の演技力でしょう?」

明日奈は少しドヤ顔だ

「何だよその顔・・・さてあいつ話すかな?」

「さぁね?、かなり上手く演技出来た自身はあるけどね、あいつが仲間思いなら話してくれるかもね」

後は男次第なのである

「まぁ明日もう一度尋問するか、話さなかったら次の手を考えないとな」

「そうね」

明日奈とウィリアムは地下室から出た

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