表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾  作者: ブレイブ
四章二部わがままお嬢様の警護任務
134/335

二話

ナターリアの部屋

ラルフはウィリアムと話があると部屋を出て行き明日奈とナターリアは色々話していた

「さて明日奈、今からお買い物に行きますわよ!」

「ええっと、お嬢様?」

明日奈はかなり焦った、外に出れば襲われる可能性があるからだ、ナターリアには自分の命が狙われているとは知らされていない

「何?私の命令が聞けないんですの?着いて来なさいと言っていますの」

「・・・分かりました、ラルフ様に確認して来ますので少しだけ待って頂けますか?」

ナターリアは頷く

「でも早く帰って来なさい、私は早くお買い物に行きたいの」

「はい」

明日奈は急いでラルフの元に向かった



使用人室

明日奈は使用人室に入る

「明日奈様?どうしましたか?」

かなり焦った様子の明日奈にラルフが質問する

「お嬢様が買い物に行きたいって言ってるんだけど、行っても良いのかしら?狙われたりして私はかなり危ないと思うんだけど」

「お嬢様は行くと言ったら絶対に行きますからね、仕方ありません絶対にお嬢様を守ってください」

明日奈は顔をこれはめんどくさいなと思いながらこう言った

「分かったわ」



王都商業区

明日奈はナターリアの後ろに控え歩いていた、勿論周囲に注意を向けながらだ

「ふふふ、今日は本当に気分が良いですわ、新しいメイドが来たんですもの」

「喜んで頂き光栄です」

ナターリアは嬉しそうに振り返る

「ふふふ、あなたにも何か買ってあげても良いのですわよ?」

「いえ、私はナターリア様にお使え出来るだけで幸せですので」

ナターリアは明日奈をジロジロと見る

「本当に欲しく無いの?あなたはそれなりに良い家系の産まれに見えますけど?」

「はい、大丈夫です」

明日奈は正直図星だった、なんせ神の娘なのである

「分かりましたわ、でも何か欲しいのなら言いなさい、私は一目見ただけであなたを気に入りましたの、あなたが欲しいと言うのなら何でも買ってあげますから」

「はいありがとうございます、ナターリア様」

そしてナターリアは一件の店の前で止まる、明日奈がショーウィンドウを覗くと、どうやらドレスなどの服を売っている店のようだ

「明日奈今日はここで服を選びますわよ」

「分かりました、さぁお入りくださいお嬢様」

明日奈はナターリアの前に周りドアを開けるナターリアは中に入った

「アッシュフォード家の者ですわ!ドレスを選びに来ましたの!」

「これはこれはアッシュフォード家のご令嬢様ではありませんか、今日はどういったご用件で??」

店主は媚びへつらうようにしている

「適当に持って来なさい」

「分かりました、おい!今月の最新モデルを持ってこい!」

店主は従業員に向けて命令する

「ふふふ、とっても楽しみですわ、ねっ?明日奈」

「はい」

明日奈は店主に近付くと

「椅子は無いの?お嬢様を立たせて待たせるつもり?それにお茶を持って来なさい」

と言った

「わ、分かりました!」

店主は明日奈の鋭い眼光に怯み慌てて椅子を持って来るとナターリアにお座り下さいと椅子を差し出した後お茶を取りに行った

「ふふふ分かってますわね明日奈、でもあんな事を言う必要はありませんわ、私に椅子を出せない店など見捨てるだけですもの」

「ですがお嬢様、見た感じこの店の商品はかなり良い物です、見捨てるには惜しいと思いお嬢様がお怒りになられる前に店主にお話させて頂いたのです」

本音はここら辺一番の家に見捨てられたら確実にこの店は潰れてしまうので、明日奈は庇ったのだ

「確かに商品は、良い物ですわ」

「でしょう?見捨てるには惜しいですわ」

そして店主がお茶が入ったティーポットとティーカップを持って来た

「お待たせしました」

「物は?」

明日奈はお茶の種類を聞く

「ダジの茶畑で採れた高級茶でごさいます」

「そう、(ダジって何処よ!)後は任せなさい、私が淹れますから」

明日奈はティーポットを受け取ると紅茶を淹れる、普段職場でやっているので慣れた物だ

「お嬢様、熱いのでお気を付けてお飲み下さい」

「良い匂い、それじゃ頂きますわ」

明日奈は冷や汗ダラダラだ、職場でやっているだけのレベルで満足させる事が出来るのかと

「・・・」

「あ、あの?お嬢様?」

駄目だったか・・・と明日奈は思った

「とても美味しいですわ明日奈!、これからはラルフでは無くあなたにお茶を淹れて貰うことにしましょう」

「お褒めに頂き光栄ですわ」

どうやら先ほどの間は美味しさに感動していたようだ、明日奈は内心かなりホッとした

「こちらが今月の最新モデルです」

店員が色々なドレスを運んで来た

「一着ずつ見せてもらえます?」

「はいっ!」

店員は数人で協力しドレスをナターリアに見せる

「ふむ、どれも良いですわね明日奈?あなたはどれが良いと思いまして?」

「私はこの黒いドレスがお嬢様の魅力を一番輝かせると思います」

明日奈はドレスの事など全く分からないが、愛奈に褒められた服のセンスで一番良いと思った物を選ぶ

「確かにそれも良いですわね、でもそちらのピンクのドレスも良いですわ、それではこのピンクと明日奈が選んだドレスを私用に仕立てなさい」

「はい!ありがとうごさいます!」

店主はかなり嬉しそうにそう言う

「それでは仕立てに貴女様の体の寸法が必要なので測らせて頂きたいのですが・・・」

「分かりましたわ」

店主がメジャーを持って来るが、パシッとナターリアは頬を叩いた

「貴方如きがこの私の体に触って良いと思いまして!?明日奈に渡しなさい!」

「も、申し訳ありません!」

顔を青くした店主が明日奈にメジャーを渡す

「本当に申し訳ありません、お許し下さい」

「私に謝ってどうするの・・・お嬢様に謝りなさい」

明日奈はメジャーを受け取ると試着室に向かいナターリアの体を測り、それを店主に教えるとナターリアに付いて店を出る

「ありがとうございました!」

「・・・先程の事は今回だけは許してあげますわ、でも次は無いと思いなさい」

「ではお嬢様、行きましょう」

明日奈がまたナターリアの前に周りドアを開ける、外に出るとナターリアが怒り出す

「本当、ただが店員の癖に私に触れようとするなんて汚らわしいですわ!」

「お嬢様怒りを静めて下さい、あの店の物は本当に良い物でしょう?」

明日奈がナターリアを鎮める

「・・・貴方がそう言うのなら」

明日奈はホッ溜息を吐いた

「さて、今日はもう気分が乗りませんわ、帰りましょう」

「はいお嬢様」

明日奈とナターリアは屋敷に戻って行った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ