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金色の九尾  作者: ブレイブ
四章一部ワールドセイバーの新米エージェント
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十五話

工場内

明日奈は持っている端末に情報を吸わせている間、暇なので置いてある資料などを読んでいた

「・・・悪どい商売をしてるのね」

適正価格の数倍で売ったり、奴隷を工場で働かせたりしているようだ、明日奈は尻尾で埃を払うと別の資料を読む

「こっちはオリハルコンの事についてね、こっちも掘り出す為の労働者に奴隷を使ってるのね」

「まぁ上が調べていた通りって事さ、ここの社長はかなり黒い部分を持ってるな」

ギルダーツが明日奈が持っている資料を横から見ながら言う

「この社長を捕まえたらどうなるの?」

「お前はデカイ仕事は初めてだから知らないのか、情報が充分に集まって検挙可能になったら逮捕する、後は世界政府が裁判をかけるのさ」

世界政府は第一世界にあり、ワールドセイバーの本部もそこにある

「世界政府って何?」

「全ての多重世界を管理し平穏を保つ為の政府さ、ワールドセイバーはそこの警察組織さ」

世界政府の役割はギルダーツが語った通り全ての多重世界の平穏を守る事だ、世界の枠を超え平和を脅かす組織や世界が現れればワールドセイバーを派遣し止める、それが世界政府の仕事だ

「俺もお前もウィリアムも世界政府の職員なんだぜ?」

「そうなんだ」

明日奈はそう言えばスカウトして来た奴が世界政府やなんやらと言ってたな、と思い出した

「二人とも終わったぜ」

「よし、出るぞ」

三人はコンソールルームから出て男二人を元の場所に戻し工場を脱出した



ワールドセイバー地球支部

三人は転移し部屋に戻って来た

「うむ良くやったな、今日はもう休んで良いぞ」

「よしっ、お前ら二人とももう朝だけど飯食いに行くぞ!」

ギルダーツは情報の入ったメモリーをワトソンに渡すと後輩二人に飯に行こうと誘った

「ええ・・・私帰って寝たいのに」

「行こうぜ、美味いもん食えるぜ?」

明日奈はウィリアムがこう言うので着いて行くことにした、そこで前から歩いて来た男が話しかけて来た

「おお!明日奈じゃないか!」

「あんたは私をスカウトした・・・名前なんだっけ?」

男、佐藤俊樹は転けそうになる、自分がスカウトした筈なのに名前を忘れられていたからだ

「私の名前は佐藤俊樹だ、君をスカウトしたのは私だぞ?忘れないでくれよ・・・」

「あはは、ごめんね?それでなんか用?」

佐藤は立ち直ると話し始める

「いや特に用は無い、ただ君の所のチームのワトソンに用があっただけだ、君に話しかけたのは頑張っているのか気になったからさ」

「そっか、ねぇ私は頑張ってるかな?ギル」

「んぁ?」

ウィリアムと何処に食べに行くのか話し合っていたギルダーツは急に話を振られた為、変な声を出す

「ああ、今回の任務を見た限りお前は充分頑張ってるぜ、経験不足だがな」

「だってさ」

「うむ、それなら君をスカウトした私も安心だ、またな」

佐藤はそう言うと部屋の中に入って行った



「明日奈もあの人にスカウトされたんだな」

「ウィリアムもなの?」

三人が歩いて車に向かっている所でウィリアムが明日奈に話しかけて来た

「俺は第34世界で冒険者をやってたんだけどさ、一人で飯を食ってる時にあの人が来てスカウトされたんだ、給料も良いって言うしすぐにOKしたんだ」

「ふーん」

明日奈は皆色々な場所でスカウトされるんだな、と思った

「俺は別の奴が来たな、第14世界の王国で騎士をしてたんだがな、俺も給料がこっちの方が良いからスカウトを受けたんだ」

「皆色々あるのね」

明日奈がそう言うと一階にあるレストランに着いた

「えっ?結局ここで食べるの?」

ギルダーツがそのまま食堂に入って行くので明日奈が質問する

「おう、ここの飯は美味いからな、奢ってやるから好きなもん頼めよ」

「どっか遠い所に行くのかと思ったわ、奢ってくれてありがとうね?先輩」

明日奈はお礼を言っておく

「別に良いのさ、ウィリアムも早くしろよ」

三人はそれぞれ料理を頼むと運ばれて来るのを待ち、運ばれて来ると食べ始めたのだった



自宅

明日奈は二人と別れ自宅に帰って来るとシャワーを浴びていた

「ふぅ良いお湯ね、でも浴槽にお湯を張ってお湯に浸かりたいわね」

そう思うと天上界のそれなりに広い風呂を思い出し、その家に居る神狐に会いたくなって来た

「お母さん・・・あれ以来あってないのよね、明日休みだし会いに行こうかしら」

明日奈はこの二ヶ月ワールドセイバーとしての仕事に精一杯で母に会いに行こうなどとは思えなかったのだ

「よし行こう!」

明日奈は浴室から出ると着替え天上界に向かった

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