十二話
万屋
明日奈は聞いた話を話すとアリシアに意見を聞いていた
「一般の人間を拉致して改造か・・・明日奈あなたは知らなかったのね?」
「うん・・・」
明日奈は頷く
「まさかそんな事をしてるとは思わなかったわ、罪の無い人を改造するなんて、絶対に許せない事よ」
「そうね、彼等は今は動きは無いけど、また活動を始めたらその改造人間を使って来る可能性があるわね」
持っている戦力を使わない筈が無いのだ
「救う方法は無いのかしら」
「実際に見て見ないと分からないけど無理でしょうね、恐らく完全に組織の人形にされている筈よ」
アリシアが考えているのは理性の無い体の一部が無くなっても向かってくる兵器の事だ
「恐ろしいわね、敵を恐れず、怪我をしても怯まずに襲いかかって来る、そして改造されているから身体能力も高い、まさに最凶の兵器」
「ええ、そんな者達に襲われたら、部隊は確実にパニックになるわ、どれだけ怪我をさせても襲いかかって来るのですもの」
部隊がパニックになれば確実に狩られて行き敗戦するしか無いだろう
「それと戦わないといけないのね」
「ええ、一人捕まえてみたら色々分かるのでしょうけどねぇ難しいわね」
捕まえられた場合を考えて様々な対策をしている可能性があるのだ
「捕まえた場合、自爆装置が組み込まれていて自爆する可能性もあるわよね」
「ええ」
明日奈は天井を見上げる
「本当最低な行為ね」
「ええ、実際に戦ってみないと分からないけど救う方法は確実に見つけないといないけないわね」
この後更なる危険性について話し合った
ニューヨーク
明日奈は自宅に戻ると服を脱ぎベットに飛び込んだ
(響、あなたは何故そこまで酷いことが出来るの?)
明日奈は尻尾を抱き締める
(人体改造なんてしているなんて考えもしなかった、ただお金を使って人員や武器を集めて居るんだって思ってた)
明日奈は尻尾の毛に顔を埋める
(でも違った、実際にはお金を使ってそんな研究をしてたんだ)
ゴロリと転がると尻尾を離す
(止めるしかないよね、私が響を止めなきゃ)
明日奈はそう思うと起き上がり風呂に向かった
翌日
明日奈はチーム29の部屋でワトソンに昨日あった事を話していた
「そうかそんな事を・・・分かった今から上層部に報告して来る、明日奈ウィリアムとパトロールに向かえ」
「部長、ワールドセイバーはデスイーター対策をちゃんとしているの?」
明日奈は少し不安になったので尋ねる
「ふん心配するな、お前が以前上層部に教えた内容とうちが独自に調べていた奴等の情報を合わせて、奴等はS級の危険度を設定されている」
ワトソンにはここで一旦切り更に続ける
「お前は心配せず経験を積むんだ、上層部はお前を高く評価しているからな、恐らく対デスイーター戦となればうちのチーム29も派遣される事になるさ」
そう言うとワトソンは明日奈の頭を撫でる
「俺もお前を評価している、ただ経験不足だがな」
「分かったわ、焦らずに経験を積みます」
明日奈はワトソンの手を退けるとウィリアムを誘いパトロールに向かった
運転席にウィリアム助席に明日奈が乗っている
「なぁ明日奈」
「何?」
ずっと会話が無かったのに急にウィリアムが話しかけて来たので明日奈少し驚きつつもウィリアムにどうしたのか聞く
「俺らさ、どっちもあんまりワールドセイバーに入って長くない新米じゃん」
「そうね」
明日奈はその通りなので頷く
「だからさ俺等でチーム組まねぇか?」
「嫌」
即拒否する明日奈に傷付きつつもウィリアムは喰らい付く
「そんなに俺の事嫌いか?」
「嫌いじゃ無いわよ?寧ろあなたは良いお友達だと思ってる」
ウィリアムはかなり嬉しくなった
「じゃあ何でだよ?」
「だってあんたとチーム組んだら暇な時にナンパして来るでしょ?、それが嫌」
ウィリアムは過去の行いってこういう所で来るんだなと思った
「謝っても無理?」
「無理」
ウィリアムは泣きそうになった
「分かったよ、今回は諦める、でもいつか絶対に組んでみせるぜ!」
「・・・」
そして無線が入った
『事件発生!警察車両と犯人の車両がカーチェイスをしている模様、至急近くのエージェントは応援に向かって下さい!』
「カーチェイスって・・・流石アメリカね、向かうわよウィリアム」
「おう!」
二人を乗せた車はカーチェイスの現場に向かった




