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金色の九尾  作者: ブレイブ
四章一部ワールドセイバーの新米エージェント
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七話

明日奈の自宅

金色の九尾がむくりと体を起こした、眠そうな目をしており寝ぼけているようだ

「ふぁーあ、朝か・・・」

目をこすりながら水を飲むと、トースターで食パンを焼きヤカンでお湯を温める

「メールだ」

携帯を確認すると帝からメールが来ていた

『話がある仕事が終わったら、うちに来いもう転移魔法使えるのだろう?』

「何よジジイ」

パンが焼けるとコーヒーを作り、バターを塗り食べる

『何か知らないけど分かったわ、夜に行く』

こうメールをすると明日奈は仕事に向かった



帝の館

この日も大した仕事は無く、パトロール任務やらを終えると転移し帝の館に転移した

「久しぶりね日本に来るのは、帰りに孤児院に行きましょう」

明日奈は家に入ると帝の部屋に向かった

「久しぶりねジジイ」

「久しぶりだな、不良娘」

二人の間に火花が散るが明日奈から引くと本題に入った

「で?何よ」

「氷河からお前がワールドセイバーと言う組織でニューヨークで働いていると聞いてな、お前が十八歳になったら伝えようと思っていた事を話そうと思ったのだ」

明日奈はこのジジイが自分が何故地球にいるのを知っていたのか理解した、氷河が話したのだ

「私が十八歳になったからって何かあるの?」

「あるぞ?お前にやった久城と言う名前が関係している」

明日奈は首を傾げる

「何よ?」

「お前の久城と言う名前はうちの家系の一つなのだ」

「それが何?」

明日奈の苗字久城は今は家系が断絶している家の一つだ、それなりに大きな家であった

「お前は神の子だと聞いたいただからそれなりの苗字が必要だと思ってな、丁度断絶していた、久城の名をやったのだ」

「それで?」

「お前は十八歳になったからな、今日から久城家の頭首になってもらう」

「は?」

明日奈はそんな話全く聞いてなかったので口をポカンと開けて止まっていた

「何を面白い顔をしているのだ、まぁ当主だからと特にする事はない、一年に一回あるパーティに参加してもらう位だ」

「そう、それなら良いわ」

明日奈は帝の会社で働かないといけないのか?と思って固まっていたのだが、そんな事は無いようで安心した

「ただそのパーティは今からだ」

「いや何言ってんの?」

「ドレスは用意してある、着替えて来い」

帝がそう言うとメイドが現れ、明日奈は拉致された

「あんた達待ちなさい行くとは言ってないわよ!」

「明日奈様はご頭首にですから強制参加です」

明日奈引きずられて行った



ムスッとした顔の赤いドレス明日奈が車に乗ってパーティ会場に向う

「なんだその顔はせっかく見た目だけは良いのに台無しだぞ」

「うっさいわね、そりゃいきなりドレスを着せられて聞かされてもいないパーティに連れて行かれるなんて誰でも機嫌が悪くなるわよ」

帝は呆れたように溜息を吐く

「ふん、まだまだガキだな」

「あんたはジジイじゃない」

明日奈のこの言葉にまた二人は睨み合う

「ふん、お前がまだ小娘だった頃は、もっと素直で良い子だったのにな」

「何よ、不満そうね」

明日奈は帝を睨む、そんな明日奈の頭を帝が撫でる

「だが無事に成長してくれたようで一安心だ」

「・・・」

頭を撫でられている明日奈は俯いており顔は見えないが照れているのだろう

「無茶するんじゃ無いぞ」

「分かってる」

二人がそこまで話すとパーティ会場に着いた



パーティ会場

明日奈は話しかけて来る色んな人に挨拶をし、それが終わると少し疲れたので外に出ていた

「ふぅ、皆良い人だったわ、あのジジイの親族だって信じらんない」

「あら、明日奈ちゃんこんな所に居たの?」

そう言い歩いて来たのは、二つ歳上の陽菜がやって来た

「ええちょっと疲れたの」

「うふふ、初めてのパーティって疲れるでしょう?私もそうだったわ」

陽菜は明日奈の横に来ると、手に持ったグラスを渡す

「これお酒?」

「軽いね」

明日奈は少し飲むか飲まないか考えていたが飲んだ

「美味しい」

「でしょ?本当はいけないんだけど今日はパーティだからね特別よ、でも普段はまだ飲んじゃ駄目よ?」

陽菜の注意に明日奈は頷いておく

「うん分かってる」

「よろしい」

陽菜はそう言って笑う明日奈から離れると

「疲れが取れたら戻って来なさいね?中でもっとお話ししましょう?」

言った

「ええまた後で」

明日奈は陽菜に手を振るとワインを全部飲んだ

「ねぇ、何なの?さっきからずっと見て」

「やはりバレたか流石だね明日奈」

物陰から男が現れた

「響・・・」

「やぁ久し振りだね」

明日奈はいつでも魔法を撃てるように身構える

「そんなに警戒しなくても良いじゃ無いか」

「私とあなたはもう敵じゃない、何しに来たの?」

響は話し出す

「そろそろ君も落ち着いた頃だと思ってね、俺の元に戻ってくるつもりは無いか?」

「そのつもりは無いって言ったじゃない」

明日奈は即拒否する

「そうか、今日はその確認に来たんだ、君が本当に俺の敵になるのかどうか、どうやら君は俺と敵対するつもりなんだね」

「私はそうね、あなたの計画を止めるつもりよ、そして皆が私にしてくれたようにあなたも闇から救ってあげる」

響は笑う

「君が俺を救う?何を言っているんだ」

「今の私には分かるの、あなたは邪神に心を操られているってね」

明日奈は感じるのだ、響が邪神に影響されてしまっていることが

「そうだよ俺は邪神に心を許している、ただそれは自分から望んだ事だ」

「それはただの操り人形よ」

明日奈は悲しい顔をする

「それで良いのさ、こんな世界は全て壊れてしまったら良いと、俺は思っているからね」

「させないわ」

明日奈は響の瞳をしっかりと見て言う

「やってみろ」

響はそう言うと帰ろうとする

「待って、私はあなたが・・・」

「なんだい?」

明日奈は口篭る

「何でも無いわ」

「そうか」

響は帰って行った、明日奈は悲しそうな顔をして彼が消えた森を見ていた



明日奈が人間に化けれるようになったので説明しておきます

まず尻尾ですが以前は必ずどう隠しても一本残ってしまっていましたが完全に隠せるようになりました

耳は人間に化けた時は人間としての位置にあり、妖狐の姿の時は頭の上にだけあり人間が普通耳がある場所には何もありません


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