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プロローグ
第26世界インラーシダ
一人の少女が金色の髪を揺らしながら走っていた
「エージェント265、捕まえたかね?」
「まだよ!」
少女は何かを追っているようだ
「早くしたまえ」
「それじゃ自分でやりなさい!」
少女はイラついた様子で通信を切る
「あー本当、うっさい!」
少女は立ち止まるとプリプリ怒りながらスマートフォン型の端末から目的のページを表示させる
「さっき見つけたのになぁ見失うし・・・ここはここだからうーん?」
どうやらマップアプリのようだ
「だから言ったではないか、迷うから通信は切るなと」
「・・・いつの間に」
少女は突然通信が入ったので音の位置を探してみるとポケットの中に通信機が入っていた
「ふん、君のポケットの中に通信機をこっそりと入れる事位、朝飯前なのだよ」
「そんなのどうでも良いから案内してよ!」
通信機の先の男は溜息を吐くとこう言った
「君の端末にターゲットの位置を表示したそこに行きたまえ」
「・・・最初から表示しろ!」
少女の叫びが辺りに鳴り響いた




