四話
城塞都市
城壁の上、明日奈とリナが戦っていた
「本当何でも出来るねリナは」
「ふふふ、凄いでしょう?」
リナは両手に持った剣で攻める、明日奈はそれを潜り抜けリナの懐に迫ると左手の剣を落とさせる
「やるわね、黒いあなたより強いじゃない」
「あなたこそ」
明日奈は左手に持った銃をホルスターに戻した
「何のつもり?」
「私はあなたを殺すつもりは無いってこと」
リナは思わず笑ってしまった
「あははは!何を言ってるのよ!私達はもう敵なのよ!」
「殺すつもりはないってだけよ」
明日奈は拗ねたようにそう言うと剣を腰に溜めて駆けるリナはそれに合わせ、明日奈を斬り付けようとするが明日奈は体を捻って回転しそれをかわすと右手の剣を斬り上げ跳ね飛ばさせた
「これで右手も左手も武器はない、転移して帰りなさい、帰らないのなら斬る」
「はぁ、はいはい帰らせて貰うわよ」
リナはそう言うと背中を向けた
「リナ、ありがとう今まで」
「何よ!今回斬らなかったのはそれが言いたかったからなの?」
リナは振り返ってそう言う
「うん、本当はあなたが仲間になってくれると嬉しい」
「っ!そのつもりは無いわ!次会ったら殺してあげる待ってなさい!」
リナはそう叫ぶと行ってしまった
「さてと、火を消さないとね」
明日奈は空に浮くと、手を空にかざす
「やっぱり苦手・・・テラウォーターシャワー!」
明日奈は空の雲に魔法を打ち込むすると雨が降り始めた
「ヤバっ、すっごい疲れた」
やはり広範囲の魔法は苦手なようだ、疲れた様子で屋根の上に降りた
「さてとそれであんたは何?」
「私はワールドセイバーだ、君をスカウトする為に来た」
屋根の上に降りると煙突の後ろに隠れていた人物に話しかける
「スカウト?ワールドセイバー?何よそれ」
「ワールドセイバーはこの多重世界を守る為に発足した組織だ、君に是非入って貰いたいんだ」
男はそう言うと名刺を渡して来た
「ワールドセイバー人事部、地球人佐藤俊樹?」
「そうだ」
明日奈は微妙な顔をしている
「入っても良いよ」
「本当か!?」
明日奈は頷く
「ただ入ったらしばらく皆に会えなくなるとかでしょ?どうせ」
「あぁよく分かったな」
彼はバレた事にかなり驚いた様子だ
「ちょっと仲間と話して来る」
「あぁ行って来い」
明日奈は手屋根から降りると仲間達の元に行った
明日奈は仲間達の元に戻ると少し照れ臭そうに笑った
「皆本当にありがとう」
「良いさ別によ、俺達はお前が戻って来てくれた事が一番嬉しいんだ」
クリスティがそう言う
「うん、それでね私ちょっとやらなきゃいけない事が出来たの」
「なんですか?」
鈴が尋ねる
「ワールドセイバーって組織にスカウトされたの」
「ワールドセイバー?なんだい?それ?」
明日奈が説明する
「この多重世界を守る為に出来た組織みたいだね」
「君は行きたいんだな?」
明日奈は頷く
「うん」
「それなら行って来い、でも出来るだけ早く戻って来いよ!」
明日奈は笑顔で
「分かってる!」
と言った
明日奈は屋根の上に飛び乗る
「話は終わったのか?」
「ええ」
明日奈は頷く
「それじゃ行こうか」
明日奈は男に付いて転移した
三部asunaはこれで終了です
次回からは四部が始まります




