四話
翌朝
明日奈とリナはラウルの家の前に立っていた
「ここに住んでるんだね」
「えぇ、さっさと呼び出しましょう」
リナがノックする
「はいはい、誰だよ・・・こんな朝っぱらから」
出て来たのは赤い髪をした男だった
「あなたがラウル?」
「そうだけど、誰だお前ら」
明日奈が答える
「響、これで分かるでしょ?」
「へぇその名前を知ってるって事は・・・入れよお仲間さん」
明日奈とリナはラウルにの背中を追い家の中に入った
ラウルの家
ラウルの家は綺麗に整理整頓されている、どうやらかなり几帳面な性格のようだ
「綺麗にしてるのね」
「まぁな、で?あんたらが来たって事は遂に計画の準備が整ったんだな?」
リナが頷く
「えぇだから追いあなたを迎えに来たの、魔法銃使いのラウルさん」
「おっ響に聞いたのか?スナイパーライフル型を使わせたら俺に勝てる奴はいねえ、頼りにしても良いぜ?お二人さんよ」
ラウルは自慢気だ
「ふーん、強いんだ」
「あぁ強いぜ」
明日奈は剣を抜くと、ラウルに一気に接近した
「おお速いな、でも俺は銃だけじゃねぇんだぜ?」
「確かにね」
明日奈の首にはダガーが突き出されている、ラウルの首も同様だ
「明日奈!あんたは血の気が濃いんだから!」
「だって人間なんだもん」
明日奈は人間が何よりも嫌いなのだ
「何だよ、人間が嫌いなのか?」
「嫌いに決まってる、お前と話すのも反吐か出る」
明日奈はラウルを睨み付ける
「はぁ、あんたの過去に何があったのか知らねぇけどさぁ、俺らは仲間だぜ?」
「そうだね仲間だね」
明日奈は人間と馴れ合うつもりは無いのだ
「だからさ仲良くしようぜ」
「・・・」
明日奈は何も言わない
「はぁ・・・この子の事は諦めて、過去が過去なの、普段は上手く隠すのだけどね、こうやって個室に入ると隠さなくなるのよ」
「チッ分かったよ」
ラウルはこう言っているが、明日奈と仲良くなるつもりだ
「それじゃ組織の本部に行こうぜ」
「そうね、明日奈行くわよ」
三人は転移した
響の部屋
三人はデスイータ本部に転移すると響の部屋に向かった
「響連れて来たよ」
「そんな顔をして帰って来るだろうと思ってたよ君は全く・・・それとよく来てくれたねラウル」
「おう久しぶりだな響」
二人は近付くと握手する
「黒騎士は既にゼダスを連れて来ている、これで戦力は揃った」
「計画実行ね?」
リナがウズウズした様子で尋ねる
「あぁ、我らデスイータが歴史の表舞台に立つ時が来たんだ」
「そうねやっとだわ、本当時間がかかったわね」
リナは過去を思い出しているようだ
「この組織をここまで育てるのに十年かかったからね、ようやくここまで来たんだ、さぁ始めよう世界を手に入れるんだ」
この世界全てを巻き込んだ戦いが始まろうとしている
次回から三章四部です




