三話
ゾガの街
このゾガの街は水の国と貿易する為の港町である、その港町で明日奈とリナは宿を探していた
「ねぇねぇお兄さん」
「何だ?」
明日奈は宿の場所を聞く為、男に話しかけた
「ここら辺で一番良い宿って何処かな?」
「一番良い宿だって?そりゃサマナの宿が一番さついて来な!」
男が案内してくれるようなのでついて行く
「分かってるわね?明日奈」
「分かってる」
二人は何か確認したようだ
男は怪しい所に行かずちゃんと案内した
「ここがサマナの宿だ、後は自分達でやってくれよな!」
「うん、ありがとうお兄さん、良い人なんだね」
男は明日奈に感謝されて少し照れたようだ
「へへ、美人に感謝されるってのは照れるねぇ、またな!」
「うん、ありがと」
男は去って行った
「馬鹿な男じゃ無かったわね」
「うん」
二人は宿の中に入って行った
サマナの宿
宿に入るとカウンターに女将が迎えてくれた
「あらいらっしゃい」
「部屋は空いてるのかしら?」
女将は頷く
「空いてるよ、泊まって行くのかい?」
「ええ、二人で幾らかしら?」
リナが値段を聞く
「食事付きで3000Gだよ、あんた達は二人だから6000Gだね」
「安いわね、泊まって行くわ」
リナは6000Gをカウンターに置いた
「ありがとね、ほら鍵だ、飯はすぐに食べれるけど、どうするんだい?」
「えぇ、頂くわ」
女将が指を指す
「食堂はあっちだよ、私の主人がいるから飯が食いたいって頼みな、作ってくれるよ」
「分かった、ありがとね」
二人は食堂に向かった
食堂
調理場では優しそうなおじさんが料理を作っている、彼の料理は絶品だ
「おじさん、ご飯食べたいんだけど」
「何にするんだい?そこにメニューがあるだろう?選びなさい」
夜のメニューはステーキにハンバーグなどだ、明日奈はパスタリナはハンバーグを選んだ
「出来たら運ぶからね、座って待っていなさい」
明日奈とリナは言われた通りに席に座り話をして待つことにした
「明日ラウルって人に会いに行くんだよね」
「そうよ、彼はこの街の西地区にいるわ」
ラウルはこの街の西地区に家を持ち、今はそこに住んでいる
「どんな人なの?」
「さあ?会った事があるのは響だけだし」
響は仲間に引き入れる人物に会う時は必ず一人で会う癖があるので古参のリナもあった事が無いのだ
「響って重要な事は一人でやるよね」
「昔はね、今はあんたにやらせてるじゃない」
それだけ響は明日奈を信用しているのだ
「あそこまで信用されると少し照れ臭いの」
「そりゃあいつが直々に教育したのがあなたよ?信用するなと言う方が無理だと思うわ」
そこまで話すとおじさんが料理を運んで来た
「ゆっくりとお上がりなさい」
「はーい」
「ありがとね、おじいさん」
二人は料理を食べ始めた




