表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

--+Sixth+--

着いた場所は綺麗な湖だった。服は整えられ,おめかしをされている。


「よくおいでなさった。ムイよ。」


「貴方,誰?」


「我は知の神。

 その探究心,その頭脳。人間の寿命で腐らせるのは惜しい。わが図書館の司書となり,永遠の命を手に入れるのだ。そうすることにより,そなたの願いは叶えられ,我も満足する。」


やれやれ。しかしこんなことまでバレているのか。


「残念ながら,貴方のスカウトお断り致しますわ。」


「何故だ。」


「私の頭の辞書には“言いなりになる”というと言葉はないの。それに相手が悪いわね。」


私の後ろから影が神に剣を向ける。


「私には,もう婚約者がいるの。」


(サーチ)瞬間移動(テレポート)の呪文。助かった。」


「うん。参考書,気づいていたんだね。」


「っ!ふざけるな!神に歯向かうなどっ!!」


「じゃぁ,私は神々の手駒でも道具でもないわ。

 私は私。それ以外何者でもないもの。」


  “神々への(ディファンス)反逆(ミス)


「知の神,その論理構成(ロジック),三千年前から更新されてないわよ。古すぎて欠陥だらけだわ。」


そうして,私たちは助かった。

その事件はまだ続いていたのを知らずに,次の日を迎えると,フィアとディオンがいないのだ。


「えー…。」


めんどくさい…。


______________________

______________________

______________________


「みてみて!ディオン様!このソファ学園のものよりもふかふかですわ!!あの…お茶のおかわりをくださいませんか?」


目の前の神は呆れてため息をつく。


「何故私を恐れない…?!私の重圧(オーラ)が効かないだと!?」


フィアはもう楽しんでいる。というか,神を「ただのホスト(もてなし役)」扱いしてるだろ。

俺は剣を取られてしまった。 クソッッ。


「ムイに笑うような醜態は見せられん!!」


そう言いながら,ディオンは少しづつ無理をしながら自食(オーバーロード)をし始めた。


けれども,いつの間にか神はそこに潜んでいた。


「いけないじゃないか。」


『 断罪の天秤ジャッジメント・スケール


片方に自分の「神威」,もう片方に相手の「魂」

を乗せ,不釣り合いな重圧で相手を押し潰す。


「フィアちゃんは寝ちゃったよ。あの子の“神すらも恐れず受け流す無垢な魂”と君の“まっすぐで熱烈な聖騎士の魂”が欲しいんだよね…。標本にして美しく飾りたいんだ…♡」


此奴…狂っていやがる!クソッ,動けねぇ。


     “神罰(デウス)返し(リバース)”


「っ!ムイ!!」


「ん。闇魔法も慣れてきたわね。小癪じゃない?神器を使うのは。」


その声とともに,神が消えかかる。


「別に?貴方が支配する「規則(ルール)」をハッキングして書き換え,「神をただの不法侵入者」として判断させただけよ。あと,30秒したら地上に叩き落とされるわ。」


じゃあね。というと叫びながらその姿を消していった。

身体が少しづつ透け始めている。きっと副作用だ。

その後ろで何かを感じ取る。ディオンは前にいってフィアを起こしている。仕方がないと思い,1言零すことにした。


「何?知の神が。」


「私が君を連れ去ろうとしたのは,独占欲だけじゃないんだ。……『あの方』が動き出した。君の中にある純粋な闇に,あの方が『共鳴』してしまったんだよ」


「それは,冥府の神様でしょうか?」


   冥界の王『 ハデス・ヴォイド 』


世界の底,死者すら忘却する「真の無」を統べる王。ムイの「後遺症(透ける体)」は,実は冥界の王が彼女を「自分の半身(后)」として引き寄せるための「引力グラビティ」だった


「彼の目的は君の知性と闇を喰らい,世界を「完全な静寂(死)」で上書きすることだ。これだけは私達もどうすることができない。」


「冥界の王? 私の知識を奪うつもりなら,返り討ちにしてその『死の理』ごと解体してあげるわ」


「気をつけるんだ。きっと彼は貴方にとって一生の脅威となる。」


「えぇ,わかった。ありがとう。たまに図書館行く。知らない本たくさんだったし。」


__________________________________________________________________


中央都市,ある叫びが聞こえる。


「……おい,闇の神よ! 私の光などいくらでもくれてやる。その代わり,ムイを,彼女の『存在』を繋ぎ止める闇の鎖を貸せ!!」


冥界の王の脅威を聞いたディオンは,一人で闇魔法の神の下へと現れたのだ。


それを聞いた闇魔法の神は嘲笑する。


「光の騎士が,泥を啜るか。面白い。お前の『誇り』を喰らう代わりに,ムイに触れる冥界の重力を中和する力を授けよう」


それはとても世間的に冷たい眼を向けられるもの。彼は自分の誇りを捨て,愛する人を護ることを決めたのだ。


『 漆黒の(ダーク)聖域(サンクチュアリ)


魔法を使うたびに透けていくムイの体を,ディオンの闇が「影の鎖」となって物理的にこの世界に縛り付ける。光と闇が混ざり合った,歪で強力な守護魔法だ。


______________________

______________________


「おはよ…。ってディオン……その魔力,まさか?!何てことしたのよ!」


「何?どうされたのですか?!」


ムイは魔力ですぐに気づいたがフィアも他の人も気づいた。何故なら,あの美しい白髪が“黒髪”になっていたのだから。


「……ふん,貴様の計算ミスを私が埋めてやっているだけだ,感謝しろ。」


そして,新たな事件が音を立てずに訪れる。


「誰か,フィアさんを見た者は居ないかい?」


そんな中,ムイが寒気を感じる。もし,神々にさらわれていたとしたら?あの子は魔力も魔術もそこまで長けていない。狙われている可能性として一番高いのは間違えなくフィアだ。


「ディオン!」


「あぁ。許可は取った。重圧(オーラ)がフィアの部屋に残っていた。犯人は,天界でも保守的で傲慢な「秩序の神・ゼノス」だ。」


きっと,「神の威圧が効かないフィア」を,地上のバグ(汚れ)を浄化するための「聖なる器(生贄の花嫁)」として無理やり天界へ連れ去ったのだろう。


「盲点だった。」



______________________

______________________

______________________

______________________

______________________



「あー,可愛いのぉ。」


「…。」


フィアは白いドレスを着せられ,感情を封印する『沈黙のヴェール』を被せられている。

きっと自分が今何をされているのかも把握してないだろう。


「豪華でいい結婚式にしようなぁ。参列も豪華にした。知の神や力の神。色々な神々を呼んだ。そして夜も楽しく“アツく”過ごそうではないか♡」


「うぇ,気持ち悪。」


「な?!」


『 知識の(ライブラリ)暴走(オーバードライブ


「フィアに結婚なんて早すぎる。……それに,彼女の笑顔を消すような『秩序』なんて,私がこの手で[バグ(不具合)]として消去する。」


身体が透ける後遺症をあえて加速させ,[「半神状態」]となって式場のドアを力技でこじ開ける。まさに後遺症の利用だ。親友を奪われたムイの探究心は,いまや「救出のための計算」へと全振りされている。


「えぇい!!お前等,彼奴等を殺れ!!」


「はぁ。そんなもので俺等が倒されるとでも?」


『 闇に染まった聖騎士 』は闇の神から借りた力を全開放し,フィアを連れ去った神の軍勢をなぎ倒す。


宵闇(ナイト)天罰(フォール・ジャッジ


それはフィアの目の前にへと落ちた。

その時,フィアに笑顔が戻る。


「……もう! 待ち時間長すぎてお腹空いたわ! ムイ様,ディオン様,帰りに美味しいもの食べさせてください!」


「神の封印を…空腹感で破ったというのか?!」


何やら焦っているようだが関係ない。ダッシュで知の神が来てくれた。ちなみにこの事を教えてくれたのも知の神だ。


「……手遅れだ。あの門をあんなに激しくこじ開けたせいで,その『振動』が冥界の底まで届いてしまった。」


______________________

______________________

読んでくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ