--+Fifth+--
「あと,俺は,
ムイの婚約者だ。」
「えぇ?!?!聞いておりませんわ?!」
「父上と話があったと言っただろう。
父上がムイの才能に惚れ込んで,『あの子を逃すな!』って俺に命令したんだ。あの日,模試で負けて以来,俺は彼女の隣に立つにふさわしい男になると誓った。そのライバルに何処かに行かれたら困る!」
うわ,此奴言っていて恥ずかしくないのか。
へぇ,婚約者になったんだ。将来が安定したな。
「ていうか,お前
“起きてるだろ。”」
「っは?ムイには一応睡眠薬を飲ませたがっ?!」
綺麗に美しく起き上がる。あは,御祖父様ひどい顔をしていらっしゃること。
「わかってたのなら言ってよ。ディオン。」
「何故!軽く一時間は眠るはずだが?!」
「ムイ様の御祖父様知らないんですか?ムイ様闇魔法の加護を受けたので“毒に強くなったんですよ”?」
そんな馬鹿な,って言わんばかりの顔ね。
その顔,とてつもなく気味が悪いわよ。
「計算外だったようですね。」
「っ,クソっ。これでも食らえ!」
“既知の呪い”
なんでも,わかる。
知りたいのに,なんでも,わかってしまう。
「お前には辛いだろう?!そうとなれば早く神へとなり,零を識る者となるのだ!初めて人間から神へとなる。新しい試みだ。」
目の先真っ暗かと思いきや,
何故か,ムイは哄笑に身を折るのだ。
「残念だったわね。御祖父様。昔,私に言った言葉覚えていらっしゃらないの?」
『いつか魔法も作れるんじゃないか〜?』
にやりと笑う顔はまるで小さい子供かのよう。
「それを思いついたのは“既知の呪い”のおかげよ。ありがとう。」
“創世の終焉”
__________________________________________________________________
「ごめんね。迷惑かけたね。」
「ムイ様!影が!!!」
夕日が彼女を照らすというのに影かない
まるで,彼女そのものが闇だというかのように
「あ一,代償でしょうよ,さっきの魔法の」
もう,彼女は,人間ではないのか・・?¿
______________________
寮への帰り道
「あ,ディオン…。」
「ムイか。」
「ありがとうね 心配かけたらしいじゃない。婚約者はびっくりしたけど。」
「父上がお前の勉強好きに興味をしめした。それだけだ。」
そう言いながら耳が少し赤くなる
どうでならこんな勉強しか興味かない女,嫁にもらってくれるなら本望だ。
「貴方,私に勝つために聖魔法の加護受けてきたんでしょう?」
「あぁ…」
「今,私の身体みてみて。」
聖魔法の加護を受けているなら,わかるかもしれない。
私が今,どんな状況におかれているかが。
「っ!神化しかけている??」
「ちょっと,声がでかい!
そうよ,一度,神になりかけたこの身はもう神への道,片足つっこんでいたって訳。
こんな奴よ,貴方の婚約者は。さまざまな事件に巻き込まれるかもしれない。
それでも婚約破棄しない?」
「あぁもちろんだ。命令とはいえ,この俺が承認したんだ,一生,守りぬき幸せにしてやろう。」
「ディオン(笑) 。貴方顔真っ赤よ。」
「うるさい!黙れ!!」
こんな感じで小さな夜ふかしは終わった。
そして1週間が経つ頃
「はい!ムイ様,これ,新作の参考書ですわ!」
「ありがとう いくらした?」
そういう日々が続く
正式に私とディオンの婚約が発表され,より女子からの視線がすさまじいが,
まぁ,放っておくとディオンが何とかしてるし,私もできるだけかわしてる。
「そういえば知っていらっしゃいますか? “神隠しの件”について。」
「何それ。」
「最近,人がいなくなるんですよ。とても不思議と思いませんか?」
なるほど,と思いつつあり面白そうと思っていると
「丁度良かったな。お手紙だ。」
「ん。えーと?
“ムイよ,我の所にこい。 知の神”
“我につけ 力の神”
んで?“ムイ,すまない。闇魔法の神より。”」
「これはまた…。」
「神になったからこそのスカウトだな。」
「え,聞いていませんが…。」
「ごめん。びっくりするかなって。
はぁ~,しかし,参考書読む時間なさそうね。
二人共,付いてきてくれる?」
「えぇ!もちろんですわ!!」「あぁ。」
さてと,神様沈めますか!
______________________
______________________
______________________
まず,拉致られた人を確認してみた。
全て,黒髪・短髪…。
「全てムイ様の姿に共通点がありますわね…。」
きっと,闇魔法の神,イーモス様が謝っていたのはそういうことだろう。
私の姿を端的に教えたのだ。
「じゃぁ,話は早いわね。」
二人が頭の上に?(ハテナマーク)を浮かべる。
「私,本人がいけばいいんだよ。」
「いや,駄目だろ!!」「いや,駄目ですわ!!」
えぇ…なんでよ。とめんどくさそうに見ると,
「もういなくならないでくださいませ!!」
「お前はもう俺の物だろ。」
「いや,違うし,自分は自分。自由に行動するから。」
「だからといって,自分の身を危険に侵さないでください!」
「じゃぁ,条件がある。俺等を連れて行け。」
そう言われてしまった。どうしよう,一番言われたくないことを言われてしまったのだ。
判断も出来ず,少し黙ってしまった。
「私だけっていうのはまだ駄目って言われてもわかる。ディオンも剣は強いからわかる。けど,フィアがとても心配なの。」
ディオンが ,あ。っていう顔をする。
「フィアは神々に何をされるかわからない。私の御祖父様みたいにとんでもないことをするかもしれない。この間,書いてあった書物にも神には重圧があって,それがきついから加護を受けるのは難しいって…。」
話をしていたら,フィアがどんどんニコニコになっていく。
不思議に思っていたら,ディオンが口を開く。
「ムイはもうほぼ神なんだ。その重圧というのはしまうこともできるが,今,無意識でムイが重圧を出しているというのに対して,フィアは今,無事なんだ。」
「慣れ…ですかね。もう何も感じませんわ!!」
よし,今度から絶対に出さないようにしよう。
「と言うか,ディオンが近くにいないのはそういうことね?」
「黒い靄と言うか霧と言うか,そんなものが見えるんだ。」
もしかしたら,闇魔法の加護“Nox”のせいなのかな。
「いくら神になろうとも!ムイ様はいつもも勉強オタクのムイ様ですわ!!」
不意を突かれ,キョトンとした顔になってしまう。そうか,もう私のことを心配してくれる人は他にもいるんだ。
少し嬉しくなって顔がゆるみにやける。
「ありがとう。フィア。
じゃぁ,“三人”で神域に行く。言えば,意図的に拉致られるってこと。いい?」
「はい!」「おう。」
現場に行き,見てみると,“一部が神の庭”となっており,標的が通ると変わるというしくみだ。
また,めんどくさい仕組みだ。こんなことをしてまで,私を手に入れたい理由があんまりわからないが…。
その時,情景が一瞬で消える,見えたのはいつもの町の風景と,あせる
二人の様子だった。
読んでくださりありがとうございます。




