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とりあえずスキルはモンスターと
エンカウントするまでは振らないことにした。
近くに町や村があれば良いのだが
土地勘もなく、いつ到着するかもわからないなら
極力戦闘は避けるべきであり、偏ったステータスに
なるのを防ぎたいからな。
そうと決まれば食べれるものや水を探しつつ
村を探そう。あれ、なんか本格的に冒険っぽくて
楽しくなってきたな。
....。
かれこれ2時間ほど歩いただろうか、、
食べれるものどころか水も見つからない。
延々と同じような道を歩いているような
錯覚に落ちるほど森を抜けそうにない。
「モンスターに出くわしてないのが救いだな、、」
だが悠長なことは言ってられない。
少なくとも水だけは確保しておかなければ
生死に関わってしまう。
「ん?なんだあれは」
15メートル程先になにかあるな、、、
注意をより一層払いながらおそるおそる近づく。
「こんなところに、、家?」
それは明らかに人が作ったと思われる家だった。
外装はプレハブ小屋ほどの大きさで
レンガの壁に煙突まであるものだが、
人気はなさそうだ。
「中に入ってみるか、、、」
木のドアをゆっくり押して中を見ると
動物の皮が吊ってあったり、大量の本が
あったり生活感を感じる。
机の上に一枚の紙を見つけた。
魔と光 憐れむ神に救いの手は無く
人に飽くなき探求 自らの手 掴むよう
最果ての此方で得るは 未来を変える力
成すべく為に この地を築く
なんか頭おかしいやつが住んでたみたいだ。
文章力なさすぎるだろ。
この文章の意味は分からないが、
なにかの目的があってこの家に住んでいたんだな。
とりあえず異世界初めての探求は
サイコパスもどきの家ってなかなかに
報酬は残念だ。
佐藤圭は家を手に入れた。