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「息を〜き〜らし〜胸を抑えて〜

 久しぶりねと〜君が笑う〜♪」


森の中を布施明して早1時間。

あんなに小屋周辺で遭遇した魔物達とは

いまだにエンカウントしていない。


おかしいな〜、まあ遭遇しないほうが

効率良く進めるのだから良いのだが。


あれ、もしかしてこれもスキル神の慈悲の

効力なのか?



正直、安全圏に長居していたので

緊張感が欠落している気がするな。


徒歩で生い茂る森を掻き分け、獣道を向かうなか

危険察知は一向に発動しない。


「ん?なんか音がするな」


耳を澄ませるとどこからか

金属がぶつかる音がしている。

それと怒号のような声も。


気になるが先を急ぎたい気持ちもある。

だが素直な気持ちを言えばこの状況、

少しぐらい遠回りしたとて今更かという

気持ちもある。


思考を巡らせること3秒。

「よし!見に行ってみよっと!」



人間緊張感が薄まれば自ら刺激を求めに行ってしまうものである。



音がする方にそっと向かえば

そこには装飾が凝った馬車を男達が襲撃している瞬間だった。


外には騎士2人に対して賊は8人。

騎士2人は馬車を守っているせいか

攻めあぐねている状況であった。


だが決して劣勢なわけではない。

賊達も騎士達の動きに翻弄されているためか

緊迫した戦闘が続いてる。


だが消耗戦となれば騎士達も

決定打がない分、不利な戦況になるのか。





「これ助けたら実はお姫様案件じゃね?」


緊張感皆無な男はやはりかなり能天気でいた。

近くにあった小柄な岩を手に持ち、男はにやりと笑った。


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