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真っ赤な



何かが変だぞ。

あれ!砂が動いてるぞ。

これってアリ地獄のように引きずり込まれるのか・・・そんなトラップってありなのか・・・


そんなトラップに引っ掛からないぞ。

俺らは空中に浮かんだ。あれ・・・蜘蛛だけがもがいて必死に足を・・・ああ、引き込まれている。


急いで急降下して「つかまれ!」

もう、必死に足にしがみ付く蜘蛛。


『申し訳ない・・・』


「なんなのよ・・・砂地が無くなってじょうご状になってるわ・・・中心地に穴が・・・あれって怪しくない」


ぽっかり開いた穴が、底にあった。


「グルメ!探索に行ってこい」


『旦那!分かっていると思いますが・・・例の物を・・・』


「心配するな分かってるよ」


なんか嬉しそうに飛んで行ったぞ。




しばらくして戻って来た。


『何もありませんでしたぜ・・・なので例の物を・・・』


「受取れ」と1つの魔石を放り投げた。


『あれ・・・これは色合いが変わって、甘酸っぱい中に微かな苦味が・・・それが味の深みを増す効果が・・・』


またまた独り言だ。そんな感想なんか聞きたくないって。


そして皆で穴に入った。

ここもグランドの広さと同じだな。


積もった砂の上に降りる。

蜘蛛は途中でジャンプして砂の上に、そしてササッと砂上を駆け巡る。



「なんか、ここって暑苦しくないかなーー」


ナナの顔に(にじ)む汗を袖でぬぐう。

なんと熱源が真下だ。


「皆は空中に逃げろ!」


俺は蜘蛛を探す。なんと横の入口に逃げていた。

ぐるっと見渡しても、そこしか逃げ場はない。


もう、皆で逃げ込んで押すな押すなでてんやわんやだぞ。


『旦那・・・逃げ先を見つけたので魔石を・・・』


「あんなトラップも探せないなんて・・・前の報酬でチャラだな」


『そんなーー砂の下に何があるなんって分かりっこありませんよ。お願いですよ』


「ほらほら、砂の下から何かが出てきたぞ」


皆が一斉に砂を見る。

赤くなって砂がドロドロに溶けだす中から真っ赤なムカデか飛ぶ出す。

口から炎が吹きこぼれている。その口を大きく開ける仕草は、凶器を感じ得ない。



「リサ!水魔法で大量に水をだせ」


リサは、突きだした両手から水を放水。

俺も負けないぐらいの放水を始める。俺の水量が物凄く多いぞ。

その大量の水がムカデの頭に降り注ぐ。


凄い水蒸気と「ジュジュジュワ」と音が・・・

何も見えないぞ。


固唾を呑んで見守るようすは、真剣そのものだ。



広がった水蒸気が徐々に消えだす。


「あれってムカデなの・・・白く石のようになってるよ」


『旦那、探索失敗の汚名を返上しますぜ』


グルメは飛んでいってムカデの頭に体当たりをかます。

その途端に崩れるムカデの残骸は、こっちまで粉が吹きつけた。


「ペッペッペーーなんなの、この粉は」


「これってカルシウムの粉だぞ」


「それってチョークに使われる材料よ。わたし()めたことがあるんだ」


なんでそんな物を舐めるんだよ。

え!皆は白い粉を全身にかぶってるぞ。


「なんて顔なのよ・・・ククク」


「ナナねぇも人のことをいってられないのに・・・」


「キャキャキャ」と笑ってるぞ。




そんなムカデが召喚出来るのか・・・やってみる。


「大きなムカデを蘇れ!」


あれよあれよと赤いムカデが復活。

皆の全身の粉も無くなっていたぞ。


「気に入ったわ・・・あんたの名前はアカベーよ」


なにを勝手に名をつけてんだよ。


俺の前で御辞儀をして、ナナの方へすり寄ったぞ。

ナナは、子犬を可愛がる感じで頭をなでなで・・・


『キュウ、キュウ、キュー』とムカデは喜びだす。


「アカベーはお利口さんね」


『キュウ、キュウ』


なんだよ、この関係は・・・



「それにしても大き過ぎないか・・・この通路に入れるのか・・・」


「大丈夫よね、アカベー」


『キュウ』


アカベーとナナは、最後尾から四苦八苦しながらやって来てるぞ。


「頑張るのよアカベー」


その速度は、よちよち歩きの赤ん坊と一緒だ。

足を折り曲げながらズズズズと這ってる。


ああ、何やってんだ。



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