結晶
「ねえー、わたし達の部屋の窓も、開閉できるようにしてくれないかな・・・」
「えーー!むちゃ言うなよー」
「ユウなら出来るって・・・」
なんで、こうなった・・・
ベランダも欲しいって・・・甘い声でおねだりされたよ。
元々、綺麗な女性と親密な関係なんか無い俺は「わかりました」と言ってしまったよ。
『親分も大変ですねー』
ゴブ、それって慰めてる積もりか、けなしてるように聞こえるのだが・・・
ちょっと手間取ったが、なんとかなるもんだ。
俺が作ったベランダの窓を全開にする。
2階のベランダからの眺めも悪くないぞ。
「あ!ベランダと窓が出来たのね。みなー窓が出来てるわよーー」
「ナナねぇーの部屋が最初なの、今後はわたしの部屋よー」
ちょっとは休憩させてくれよー。
結局は、絶壁の壁にそって彼女らの部屋が作られたよ。
そして、キッチンの隣が俺の部屋だ。
そして、1階のダイニングルームの隣に風呂場が出来た。
ちょっと大きめな五右衛門風呂で、俺かライムが水を供給。
釜下で、薪を燃やすんだ。
釜焚きはコボで「ゴホゴホ」と咳きしながら焚いてる。
「ユウ、キッチンのフライパンと鍋をお願いね」
五右衛門風呂の釜を作ったのが不味かった。
食器の陶器まで作ってるのに、俺は生産職か・・・
鉱石が多い山までドラ助に乗って飛んでゆく。
『主、あの山で良いのですか・・・』
「ああ、あの山だ。ゴブの地図が正しければの話だがな」
『なぜにゴブ殿は、そんなに詳しいのか・・・主は、分かっておられるのか・・・』
「なんでも、とり鳥や小動物から聞き出す能力があるらしい」
『なんと、そんな能力が・・・中々侮れぬお方だ』
「バサバサ」とドラ助が着地。
俺は、ピョンと飛び降りた。
お!魔眼でも鉱石の埋蔵量が半端ないぞ。
土魔法でドシドシと崩し尽くす。
そして、手をかざしながら念じる。
鉱石から金属が分離するのが、手に取るように分かるぞ。
分離されなが鉄へと変化をしてフライパンの形にしてゆく。
おお、思い描いた形になってるぞ。
「中々なフライパンの出来あがりだ」
ちょっと表面は凸凹してるが味わいがあっていいかも・・・
今度は鍋だ。
直径30センチ、深さ20センチの鍋の完成。
そうだそうだ、お湯を沸かすヤカンも作ってと言われてたぞ。
こんな感じのヤカンでいいか・・・
ついでに武器と盾も作っちゃえー。
中々な槍と刀が出来上がったぞ。後は砥石で研げばいいだけだな。
砥石も作れるかな・・・?
試しにやってみる。硬い粒子を一気に固めて砥石もどきの完成。
水魔法でちょろちょろと水を垂らしながら刀を研ぐ。
思っていたより重労働だな。
あ、そうか砥石を回転させればいいんだ。
直径30センチの砥石を作ったぞ、そのまま回転さる。
刀を当てるとボコボコ感が・・・何度もやってるといい感じになってるぞ。
もう、一心不乱で研ぎまくる。
『主殿、そんなことが楽しいのか・・・我には分からぬ・・・』
ドラ助に言われて目が覚めた。
不思議に研ぎまくっていると、無心になれて没頭してたよ。
ここ最近は、ストレスの連続だったからなー。
なんか知らないが癒しになったような。
「お!中々な刀だぞ・・・鍔や柄も金属で作ったが仕方ない。俺ってそこまで刀に詳しくないから・・・」
「ブンブン」と振ってみたが、いい感じだぞ。
あの木でも斬るか・・・
5センチ程の太さの木だ。なんか斬れそうな感じがするぞ。
「エイ!」・・・え!斬った手応えが無いのに斬れてるぞ。
めちゃ良い刀だぞ。
能力が上がったせいなのか、全然重く感じない。
ならば鞘まで金属で作ちゃえ。
刀の反りに合わせながら鞘が形成してゆくぞ。
あれよあれよと鞘が出来上がってしまった。
刀を鞘に納める。
そして、居合い抜きのように素早く抜いてみた。
「シャキーン」
30センチの太さの木が「ズズズズ、ドシャン」と斬れたぞ。
もう、名刀だな。
「ただいま。今帰ったよ」
「お帰りユウ・・・フライパンと鍋は・・・あれ!それって刀!」
なんか嫌な予感がしてきたぞ。
「もしかして、ユウだけの刀かしら・・・わたしは剣豪のナナなのよ。それって酷いことだと思わないの」
無限収納からフライパンと鍋を出してもダメだったよ。
「今、すぐに作って・・・」
もう、目がつり上がって怖い顔で見るのはわやめてくれー。
「嫌々、材料が無いから無理だよ」
「あ、そうだわ。結晶ガラスが作れるなら結晶刀も作れるわよね」
なんと、そんな発想までするのかよ。
考えれば頑丈な結晶だったよなーー。
「ナナねぇ、何騒いでるの・・・」
「ユウが、自分だけの刀を作って帰って来たのよ。それって有り得ないでしょ」
「ナナねぇは、刀オタクだから仕方ないね」
「もう、何騒いでるのよ」
ああ、4人になったよ。
山積みの土砂で土魔法を発動。
4人の目線がキツイぞ。
キラキタと集まる粒子が刀の形に徐々になってゆく。
「凄いわ。刀になってる」
透明な刀の完成。
「なんて夢のような刀なの・・・」
ダダダダッとナナは、駆け走る。
そして、大きくジャンプ。
「嘘だろーー!あの岩を斬る気だ!」
ナナが着地した途端に、岩が上半分が滑り落ちる。
「ドン」と落ちたぞ。
「ナナねぇ、凄いよ!宮本武蔵も真っ青だよ」
キキは、結晶杖。
リサは、結晶小刀。
シズは、結晶杖。
もう、嬉しくなったキキは、結晶杖を振り回しながら風魔法を唱えた。
「風よ吹け」
結晶杖が光りだして、小型竜巻が発生して周りの物を吸い上げる。
「え!ただのそよ風をだした積もりなのに・・・なんで、あんなに荒れ狂ってるの・・・どうしよう。ヤダヤダ」
あ、キキがパニクってるぞ。
小型竜巻が徐々に大きくまりながら俺らの方に向かってきている。
キキが制御してないからに違いない。
「急いで家に避難だ!」
「キキ、早く逃げるのよ」
「え!・・・」
ナナに手を引張られてキキも家に避難。
「ロックは、入口を塞げ!絶対に死守しろーー!」
小石を巻き上げて壁に暴風が吹きつける。
「あ!大変よーー。木人が吹飛んでるーー!」
「私の悪いの、全て私が・・・」
「キキが悪いわけじゃーないよ。結晶にあんな能力があるとは誰も予想だにしなかったよ」
10分後には、大型竜巻は消滅。
木人を探し出すのに苦労したよ
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