雨窓辺…
長い長い時間の果て
終わらない私たちの旅路の果て
龍の尾っぽに巻かれて
私たちは宇宙の果てまで旅をする
連れて行ってほしい
銀河の果てに生きる長い時間
これで終わりじゃない
眠るように生きたまま
明日への扉を開ける
ひた隠しに目隠しされたまま
夜空を飛ぶ
いつかの流星のように落ちて
誰かとどこかに落ちるかなんて知らない
どこかに連れて行かれるかなんて知らない
沈黙したまま焼かれる
吐き出される龍の炎
誰しもが
言葉に出せば消えてしまうかも知れない炎
いつか飛び超えて燃えひろがる荒野
立ちのぼる雲の遥かその先にある天空
どこかひとりぼっちだった私だけの海
想い描いた小さな世界
あなたの中へとずっと旅立とうとしている雲
ふたり交わることのなかった龍の世界
ただ空を流れ落ちてゆく流星
どこまでも青く抜け落ちる空が
今日も黒く変色する夜
時間は
まるで新しい世界に羽根を広げた白い鳥
羽ばたこうとしている
いるはずのない…あなたの影
私が夜空に昇るころ
あなたは龍の背中にのって
ふたりがかけめぐる時間…
今日はじめてみた流れ星
いつかみた…あなたを探した夜
まだ…会ってすらないんだけど…
どこまでもこの夜空を流れ落ちる流星
一瞬で消えてゆく
ふたりの龍の雨降り窓辺
いつかみたガラスの上の雨粒みたい
ずっと幼い頃からみてた…
雨降り窓辺。
不思議だった…
ふたつの雨粒が混じり合うガラスの上の雨降り窓辺
なにも知らなかった窓辺に
お気に入りのオモチャならべて眺めてたあのころ…雨降り窓辺
ずっと追いかけていた流れ星のような時間が瞬いて
ふたりの龍が恋に落ちる…雨降り窓辺
稲光のように稲妻のように光って
ズドォーン!!!!!!…と。
漆黒に稲妻
夜空を割る…ふたつの閃光
…流れ落ちる
ふたりの龍が尾っぽをふる
子どものころの雨降り窓辺
雨粒ふたつ合わさって
天に光る誰かを探して
泣いて涙が雨になる
まだ誰かと会うかなんて知らない
不思議だった…
ふたつの雨粒が混じり合う…ガラスの上
お気に入りのオモチャならべてた…雨降り窓辺