あの子のリコーダー
中学時代にクラスの女子から聞いた実話をもとにした作品です。
男子視点にしてあったり(本文中には記載してないですが)設定上は小学生にしてあったりといろいろアレンジしました。
ただ問題が一つあって、女の子の苗字が読めないんです。
この作品は途中まで書いてしばらくそのままにしていて、
今読んでも思い出せないので後半部分はコピペで乗り切りました。
どなたか読める方がいらっしゃいましたらご一報ください。
追記:TiLAさまのご指摘で女の子の苗字が「すずしろ」であることが判明しました!
放課後
誰もいない教室
クラスメイトの蘿蔔ひなの
彼女のロッカーにはリコーダーが入っていた
本当は持って帰らないといけないのに
蘿蔔は忘れてしまったのだろう
ぼくは辺りに誰もいないことを確かめて
蘿蔔のリコーダー入れからそっとリコーダーを抜き出し
そっと吹き口をくわえる
今日習ったばかりの「メヌエット」を吹いてみる
と、そこで教室の引き戸が開けられる。
蘿蔔だった。
「こんな時間まで練習してるなんて偉いねえ」
彼女は笑顔でそう言うと自分のロッカーまで歩いていく。
「あれ?リコーダーがない」
そうか、彼女は忘れもののリコーダーを取りに来たのか
ぼくはリコーダーを机の上に置いて黙って走り去った。