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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第拾肆幕「疑念」
220/247

第拾肆幕の捌

行ってる学校の全部がいいなんてことはないけど、闇はしっかり見極めないと入学してから後悔するぞ。

 目の前の霧が晴れた女性教師は、何事もなかったかのように見回りを続けていると、廊下で男女の声を聴く。

 声が聞こえてくる方へと足を向けると、そこでは……!!

「な、何してるのあんたたちー!!!」

 ヒステリックな叫び声が校舎中に響き渡った。

 連絡を受けたかりんはトイレに駆け込み、小さな声で「開花!」とつぶやき振袖小町となる。そのままかりんはトイレの窓から校庭に向かいダイブ、着地してふと上を向くと、スキロスが部室棟の屋上に写真を片手に佇んでいた。高く飛び上がった彼女は屋上に着地してから彼と対峙する。

「スキロス! あんたの仕業ね!」

「私は少し手伝っただけです。残念ですが腐敗したこの学校らしい生徒に手によるものなんですよ!」

 眼鏡のレンズを光らせ吐き捨てるスキロスに、かりんは反論する。

「……この学校はそんな学校じゃない!!」

「果たして、本当にそう言い切れますかね? ……護裏夢中」

 スキロスが放った霧に、かりんは閉じ込められる。その霧の中でかりんは幻を見始める。

 校庭に生えた木々や、花壇に可憐に咲いている花たちがざわめき始め、異様な空気が張りつめる中あおいとアイリスは天宮と麦倉と対峙する。

「天宮くん! 麦倉くん! こんなことはもうやめて!」

「あなたたちは悪い奴に騙されてるの!」

 振袖小町の説得に、二人は耳を貸さず蓮と誠治に暴行を繰り返す。

「悪いが、これは俺たちの意思だ」

「邪魔な奴には消えてもらう」

 誠治を蹴り飛ばした麦倉がゆっくりとあおいに近づき、彼女の襟をつかみ、投げ飛ばす。しかし、それは柔道で使われるそれとは違う投げ方だったうえに柔道の技でなくとも麦倉本人がやったのならば、もっと力強い投げになるはずだった。実際に投げ飛ばされたあおいはおろか、天宮に拘束されていた蓮、蹴り飛ばされた痛みで動けなかった誠治、そして助けに入ろうとしたが間に合わなかったアイリス、その場にいた小町部側の全員が違和感を覚える。彼らにとって、少なくとも麦倉が本物ではない可能性が芽生えた瞬間だった。

「遅いなぁ、みんな何してんだろ……」

 なかなか帰ってこない仲間を心配し、かんなは探しに行く。その途中で、生徒指導室に張り付いている莉子を目撃する。

「おーい、りこぴーん!」

 自分を呼ぶかんなの声に振り向いた莉子は、口に人差し指を立てながらもう片方の手で彼女を呼び寄せ、小声で話す。

「あれ見て」

 窓から室内をのぞき込むかんなと莉子。そこでは、本物の智彦と瑞江が生徒指導室で二人の担任である増田と第一発見者で唯一の目撃者である女性教師の八角(はっかく)によって詰問されていた。

「そんなことやってない!」

「誤解です!」

 身に覚えがなく、否定を繰り返す二人だが、そうする度に八角の逆鱗に触れてヒステリックに喚き散らしその都度増田がなだめ担任としての責務を全く果たせていない結果となってしまっていた。

「そこまで白を切るつもりなのね! じゃあこれはなんなの!?」

 八角は自分のスマホを取り出し、切り札ともいえる証拠となる映像を取り出した。そこに映っていたものは部屋の外にいたかんなと莉子にもしっかり目に入った。その内容は、見た目はギャルでも良家のお嬢様であるかんなにはあまりにもショッキングでセンシティブであったため意識が遠のいていく。彼女の見た目からは想像もつかない意外な反応に驚く莉子だったが、これ以上の張り込みは不可能と判断して、肩を貸しながら撤退を余儀なくされた。

よく「音楽教師はヒステリックだった(特に中年女性)」って聞くけど、俺の場合は音楽教師は全員音効だったけど高校の美術教師がすんげーヒステリックでその人の授業を受けたくないがために選択で音楽を選んだくらいでした。

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