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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第拾肆幕「疑念」
216/254

第拾肆幕の肆

校内に敵、しかし四面楚歌かというと……?

 さくら、かりん、そして舞衣子は柔道場に行き、入り口近くにいた部員に声をかけて話を聞く。彼は柔道部の部長だそうで、事情を話したら笑いながら答えた。

「麦倉が? あいつはそんなことしないよ。見た目はいかつくて怖いかもだけど、そういう曲がったことは嫌いなんだ」

 部内で一番の実力者で大会でも2年生ながら団体戦で大将を務めている彼は第一印象で身構えられることが多いが品行方正で、部内でも学年問わず慕われ顧問からも絶対の信頼をされていると部長は続ける。

「なんなら本人に聞くか? おーい麦倉、お前にお客さんだぞ」

 部長に呼ばれてすぐ練習を止め、のっしのっしと入り口にやってくる麦倉。学年どころか校内でも一二を争うその巨体と高校生離れした強面に、彼の人となりをあらかじめ聞いてはいたがさくらとかりんは若干緊張してしまう。

「……代田さん! ……と、どちらさま?」

「私たちは小町部で……」

 自己紹介をしてから、今回ここに足を運んだ理由を話すさくら。それを聞き、麦倉は冷静に答えた。

「その話なら俺も聞いてる。だけど俺はそんな人の風上にも置けないような奴の手助けなんて絶対にやらない。むしろ話を聞いてるだけで犯人をとっちめたくなるくらいだ」

 静かだが憤慨しているのがわかる答えに彼の無実を感じるさくらとかりん。

「……ありがとうございました。何かあったら情報をください」

 さくらたちは頭を下げ、柔道場を後にする。

 麦倉は犯人ではないという手ごたえを感じながら部室に戻ったさくらとかりん、そして舞衣子は、莉子が部室に来ていたことにあおいの行動の真相を理解する。その一方で、アイリスは舞衣子に話があるとして二人で廊下に出る。

「またまた隣人のピンチだって聞いてね! 容疑者と狙われそうな子の目星ならついてるよ!」

 野次馬……というよりもパパラッチ根性を熱くするような事件を莉子が放っておくはずがないと考えたあおいは、写真部に協力を依頼。彼女の思った通り莉子も独自で調査をしており、既に容疑者と目されている生徒と次の被害者になりそうな生徒のリストアップが済まされていた。

 だが、容疑者リストとターゲットリストのどちらにも目を疑う名前があり、小町部は凍り付く。

 廊下に出たアイリスは、舞衣子に対して真剣な面持ちで切り出す。

「代田さん、今のあなたって……自由なんじゃないの?」

 自由。その言葉を聞いて、心当たりがあった彼女はその場で泣き崩れる。

「うん……」

 これ以上アイリスは多くを問わず、ただ舞衣子を優しく抱きとめた。そして彼女は泣きながら衝撃の事実をその口から少しずつ出していった。

柔道部のエースのモデルは実際はバーサーカー、前回語ったやり返しはこいつにも巻き添えになってもらいました。

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