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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第拾弐幕「休日」
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第拾弐幕の拾参

時を飛び越えいつも助けてくれるよ。

 地上ではタピオカを狙ってかりんが弓を連射して迎撃するも、絶え間なく降り注いでくるタピオカ相手には追い付かず、二人の体がタピオカに取り込まれてしまい顔だけが出てなんとか呼吸だけはできている状態になってしまった。脱出を図ろうとするが、身動きが取れずもがいても埒が明かなかった。

「まずは赤と緑、KOだ!!」

 ネガボットともにハンジールが動けなくなったさくらとかりんに向かって駆ける。万事休すとなった当人は目をつぶり、かんなは両手を組んで祈っていた。

「「ちょっと待ったー!!」」

 上空から聞こえた声に一同が首を声のする方へと向ける。すると、激しい閃光が目に飛び込んでくる。

 地上はおろか空中にいるプチッツァですらまぶしさで腕を目元の前に出すほどの光を遮った後に視界に飛び込んできた光景は、スカイダイビングのごとく大の字になって自由落下しつつ加勢するあおいとアイリス、そして上空に留まっている1台のヘリコプターだった。光はここから射出されたのだ。これにはかんなを除いたその場にいた誰もが驚きを隠せなかった。

「……エリーさん、空から登場はわかるんですがなんで光?」

「空からの登場にはこれがつきものですよ」

 多くを語らずとも、ヒーローとは風にその名を呼んだならいつも助けてくれる、エリーの考えるヒーロー像が垣間見えたと蓮は感じ、それに共感を覚えていた。

「な、青と黄色が後から来るなんて聞いてねえぞ!!」

「それはこっちの台詞!」

 想定外の事態に慌てるハンジールとさくらを横目に、ネガボットの姿を見たあおいは烈槍・紺碧を出し二人の救出にあたるが、その刹那、電撃がさくらの体を包んでいたタピオカを破壊して彼女は自由を取り戻す。

「ハンジール……何してやがる」

 低い声と鋭い眼光で怒りをあらわにするティーガーがゆっくりと歩み寄ってくる。そしてそのまま彼の背中にそっと手を当ててスタンガンの要領で電撃を浴びせ気絶させる。そのままハンジールは強制送還される。筋肉の塊ともいえる彼をいとも簡単に気絶させる電撃に彼のポテンシャルを物語っており、一同が驚きの表情を見せた。滞空していたプチッツァにとっては彼の評価が上がっており、策を弄し始めていた。

「(あいつ、ただの変態じゃないんだ……)」

 指揮官を失ったタピオカネガボットは手当たり次第に軒を連ねる店に向けて巨大タピオカを発射し始めた。そこにはアルゴリズムの欠片もなく、流れ弾が振袖小町やティーガーに向かってきてそれを避ける羽目にまでなった。

 一方、研究室のモニターで戦況を観察していたカルネロは、彼の乱入を計算外としながらも結果的に自分に好都合となったことに独裁者を彷彿とさせるゆったりとした拍手を送った。

 ヘリ内部では、パイロットにとって見知った顔がすぐ近くにあったことに内心動揺しつつも、何事もなかったかのような表情で操縦を続けていた。それに感づいた蓮が質問するが、知らぬ存ぜぬでかわされてしまった。

 あおいが烈槍・紺碧でかりんの体を包んでいるタピオカを貫こうとするも、弾き返されてしまいかろうじで穴が三つほど開けるのが関の山だった。だが、泣きっ面に蜂。逃げたはずの民衆たちが虚ろな目をして次々と戻ってきて振袖小町を取り囲み始めたのだ。

「これは……卯月ちゃんの時と同じ!」

「じゃあラパンもいるの!?」

「……正解」

 戻ってきた人々の最後尾で先ほどかりんと美卯をナンパして痛い目を見た男が騎馬戦の騎馬を形成し、その上に騎手として乗っているラパンが現れる。

「みんな……ネガボットと一緒に……振袖小町を倒そう?」

「「「おー」」」

 人々は一本調子の勝鬨を挙げ、振袖小町に襲いかかる。

大荒れの繁華街、振袖小町はどう勝利する!?

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