たのしいたのしい尋問式
前回のあらすじ!!!
この世界にフラグなんてねぇ(確信)
以上!!!!
「よかったなぁ 王都から凄腕の医療魔術師が来るってよ?」
わし知ってる。 そのあと楽しい拷問タイムがあるんじゃろ?
いや待て、希望を捨てるんじゃない。
今ここには2つの希望が残っている。 それに掛けるんだ……!
希望① 助けた女の子がこの場面で助けに来てくれる!
希望② 医療魔術師とやらが超美人で、なんやかんやでラッキースケベとフラグが建つ!
よっしゃああああああああ生きる希望が湧いてきたあああああああああああ!!!!!
「こりゃまたひどくやられたもんじゃのぉ?」
魔術師は爺さんでした。
この世界は滅ぼすしかない……!!
ケガが治った俺は会議室に運ばれていた。
俺以外に人は
・偉そうに座っている奴6人
・その補佐っぽい奴6人
・俺を連れてきた奴1人
・門番2人
計15人!!
いやだなぁ。
なにされるんだろうなぁ。
ケガを治してくれたんだから悪いようにはされないんだろうけどなぁ。
「君には聞きたいことが山ほどある」
そう発言したのは鎧を身に纏った大男だった。
「私はガイナと申す者だ。 以後宜しく頼む」
割と…… いや、かなり誠実そうな人だ。
「で、聞きたいことって何ですか?」
「そうだな…… まず君が倒れていたことについて」
ゴブリンキング? キングゴブリン? どっちでもいいや。
「あれ」と戦ったときの話だな。
「ゴブリン3匹と戦って、そのあとでかいゴブリンにやられました」
嘘言っても仕方ない。 ここは正直に答えておこう。
「………」
沈黙。
え? なんで沈黙?
「我々が駆け付けたとき、奴は既に骸となっていた」
え?
骸ってことは死んでたってこと?
「それは、誰かが助けてくれたってことですか?」
「我々もそう思った。 しかし奴の切り傷と君の剣が一致したのだ」
どういうことだ?
落ち着け俺。
普通に考えれば駆け付けた誰かが俺の刀を使って倒したんだろう。
でもなんでわざわざ俺の刀を使ったんだ?
意味が分からない。
そんな風に動揺していた俺に、ガイナはこう言い放った。
「我々は君が倒したものだと考えている」