はなし
勇者視点です。
「つまり、俺たちに世界を救えってことかよ。」
『はい。正確には、使徒様たちとは別に勇者様がいらっしゃるはずですが、その方とともに世界を救っていただきたいのです。』
あり得ないだろう。急に知らないところに来たと思ったら、世界を救うことになるなんて…
でも、俺には関係ないことだ。どうせ俺はただのモブだ。誰かが世界を救って、そして元の世界へ帰るだけ。俺は死なないように待っていればいい。
そう、待っていればいいはずだったのに……
『おお! 遂に見つけました! 貴方が勇者様です!』
なぜか俺に向かって勇者様だっていっているんだ。ただの間違いだろう?そのはずだ。だって、俺はただのモブ…!
『勇者様、さあこちらへ! まさかこんなに早く見つかるとは… これも我が神の導きでしょう。さあ、はやく!』
なぜかみんなの前に連れて行かれた。マジで俺が勇者なのか? 他にも勇者っぽい奴居るだろ!
『勇者様、お名前を教えていただけますか?』
なんでいわなきゃいけないんだよ。
……‥いわなきゃだめなのか?
はぁ、いやだな。
「…‥佐々木……」
『えっと、もう一度お願いできますか?』
「佐々木 正義だよ!」
『ジャスティス様ですね?ああ、素晴らしいお名前ですね。まさに、この時のために生きてきたかのような… ジャスティス様、これからよろしくお願いしますね。』