先輩チーム『聖女の誓い』1
とてつもなくお久しぶりです。最近暇のないゆきやです。
……そういえば、リア充のイベントから5日が経ちましたね…
ーー異世界生活2日目
「…‥知らない天井だ。」
という一言と共に起床した1人の少女。名前を瑠奈という。
隣の部屋でもまた、同じようなことをいいながら起床した2人がいた。彼らは威太刀と焔だ。この3人は《血の夜に響く鎮魂歌》というチームに所属する冒険者であり、この国の使徒でもある。
さて、なぜあのようなことをいいながら起床したのかというと、彼らは異世界転移を果たしたからだった。一度は言ってみたかったセリフを言うことで、心の安定を保っていた。
瑠奈はぐちゃぐちゃにならないようにと一度脱いでいた制服を着直しながら思う。やはり夢ではなかったと。ここは危険がいっぱいある異世界。自分なんかが生きていけるのかと不安もある。しかし、そんなことを悟られないように明るく振る舞う。本当の心は、誰にもみせられないのだから……
コンコン
しばらくボーッとしていると、ノックの音。
「はーい。どうぞ!」
「失礼いたします。おはようございます、使徒様。朝食の用意ができております。」
「お!やったね。案内してくれますか?」
「はい、かしこまりました。」
ーーーー
時を同じくして、隣の部屋では…
「「知らない天井だ。」」
と先ほども聞いたようなつぶやきをする2人がいた。
「おはよう。」
「あ、おはよー。」
威太刀と焔である。しかし、2人は瑠奈とは違いさほど動揺した感じはしない。
「……夢じゃ、ないんだな。」
「……うん。夢じゃないみたいだ。」
しかし、本当に異世界に来てしまったということを実感している。そう、夢ではないのだ。
「…るなさん起きたかな。」
「どうだろ。でも、はやくはなしたいよね。」
コンコン
「失礼いたします。お目覚めになられておられましたか。お食事の用意ができております。」
「「はーい。」」
……それにしても、息がぴったりな2人ですね。まるで昔からの知り合いのよう。まだ出会って2日目なのに。
「…あっ るなさん。おはよ。」
「おはよー。やっぱ夢じゃなかったね。最高じゃん!」
「そうそう。あ!あれいった?」
「あれ?ああ、あれね。」
「「「知らない天井だ!」」」
「ってね。てか、息ピッタリじゃんるなたち。」
「たしかになー。チームとして最高じゃね?」
もちろん歩きながらの会話だ。
「…使徒様方、食堂に着きました。どうぞお入りください。」
「わーい!ご飯だー!」
「「「?」」」
食堂に入ろうとしたとき、無邪気な声が響いた。
「どうされましたか?」
「えっと、今なんか声が…」
「声、ですか?」
「はい、わーい!ご飯だー!と。」
「それはきっと聖霊様ですよ。使徒様方の存在に気づき遊びに来ていたのでしょう。」(*^-^*)
聖霊、それは魔力を生み出す源とされている神聖なもの。世界中の至る所に存在し、勇者や使徒など神に近しい者の中にはその存在を見ることができる人もいる。
「聖霊様かぁ。いつからいたんだろうね。」
リア充ずるいです。
チョコレート食べたい(*´﹃`*)