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第十六話 ぐーたら義兄と暗黒義妹 その2


 苦しんでいる表情で、部屋一人で『おのれ』と唸っているヴァンパイアは、さらに独り言なのだろうか?


 「また如月か、お前に告られたくなかったな~」


 この意味深発言に食いついたのは、魔王セリカ。


 ドアに耳を当てて、続きを聞き入っていたのだが…。


 「俺の狙いは藤崎だというのにな…」


 またまた意味深発言、この発言に、窓から覗こうとしたが袖を引っ張られて出来なかったので耳打ちをした。


 「あの、ブラドさんって、もしかしてモテるのですか?」


 「そんなの聞いた事はないけど…行くわよ?」


 「ちょっと、セリカさん、いくらなんでも不味いでしょう?」


 「あら、私はただどんな人に告白されたのか気になっただけよ?」


 確かに自分でも年頃というのもあり、気になったので、ドアを開けようとする手に力を込めると、さらに彼女は呟いた。


 「それに私を差し置いて、抜け駆け…ふざけないでよ」


 あっ、駄目だ、このドアは地獄門だ。 


 開けたらラストバトルという展開は何とか避けようとしたのだが、魔王は構わずドアを開ける。


 するとそこには…。


 『卒業してからも、ずっと貴方に会えるなら…』


 地上から持ってきたゲームをやっているブラドが確かに『告白』されていた。


 「何やってんのよ?」


 それを見た間髪入れずにブラドを踏みつけるという事があったのを話しているとカイリは笑い出した。


 「そんなのさっきのと変わらねえじゃねえか!?」


 「まあ、その日はそれで事は、終わったのですがね。


 その次の週なんですが、今度は…」


 セリカが唸っていた。


 「なかなか、やるわね…」


 「すいません、セリカ様…」


 「いえ、ブラド、貴方に落ち度はなかったわ…。


 たった数回のイベントで、告白しに行くなんて、なんなのこの娘?」


 ドアを開けると、ブラドが先週やっていた恋愛シュミレーションを一緒にやっていたのである。


 『ホ、ホントですか?』


 先週と同じ光景…。


 ただ一つの違いである、魔王が呟いた。


 「しかも、さらに問題はこの『藤崎』って娘よ。


 『私は、勇気を出したいと思うの』


 何て思わせぶらせておいて、告白しに来ないなんて何様のつもり?」


 「私に言われても困りますよ。


 このゲームの難しさは『告白される事』にあるのですから。


 ちなみに作者も『如月』に阻まれ続けて、完全攻略出来なくて…、


 『あの時の課長の凄いところは、メインヒロインの藤崎しおりを避けて、他の娘を攻略しようとしたトコロにある』


 なんて言って、ようやく『ようつべ』でEDを見れたそうですよ?」


 そういって、『うるさいわね…』としぶしぶと電源を切るというのをカイリに話していると、当然か、カイリは机をバシバシと叩きながら笑っていた。


 「そ、そういえば、あの二人に関して、俺もこんな事があったな」


少しマニアックすぎるかな?

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