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いつか来る、対策をする者達 その4

 「え~、そうだな。


 まずお二人には、薬剤を計ってもらう」


 「この天秤に乗せられた重りと均等になるように、薬草を乗せてくんだっけ?」


 カイリが知ったようにコトーに言うが、シュロはこれこそイインチョに勉強させた甲斐があったと実感していた。


 「ああ、そうだな。


 計りに計るべき薬草の重量の重りを乗せて、その重量通りの薬草を二人は計る。


 そして、シュロは計かり終わった薬草を練り合わせる役だ」


 コトーはシュロに手本を見せるように、練り合わせて完成させた薬草をみせる。


 「意外とねっとりしてるのですね?」


 「乾燥したらいつものようになるのさ」


 シュロが手本通りに薬品を作ったのを見て、コトーが頷くのを見て、シュロは少しばかり安心しようとするが、


 「魔界で見たのと、薬草の種類違うんだな?」


 カイリが軽々と言ってはならない単語を口にするので、油断はしてはならないと心に決めたのだが。


 その通りになった。


 その様子は、魔界にいるイインチョは見ていない。


 だが、見ていたような物言いでブラドに言う。


 「最初の内はお二人は素直に作業をする事でしょう」


 「それでどうして、何が大変だというのだ?」


 「ブラド様お二人とも飽きやすい性格なのはご存じでしょう?」


 ブラドは思い当たる節があるので、何となく察するがイインチョにはまだある。


 「まずシュロ様はカイリ様に苦労されるでしょうね」


 「ああ、一番、雑そうだもんな?」


 しかし、イインチョは首を振る。


 「逆ですカイリ様はああいう作業をやらせると正確無比なのです」


 そう言ってイインチョは計りを取り出した。


 「ブラド様これにこの重りと同等の薬剤を置いてみてください」


 ブラドは不振に思いながらも、薬品を計りに乗せる。


 当然、微調整に手間取るのを見せるのが、イインチョはそれを指摘する。


 「カイリ様はそれがないのでございます」


 「だったら雑ではないのか?」


 「いえ正確無比なのでございます」


 イインチョは適当に薬剤を乗せて、ブラドに見せる。


 「さすが魔王というのでしょう二度三度繰り返すとこのように適当に薬剤を置いても誤差狂いがないのでございます」


 「もしかして、セリカ様も?」


 「おそらくでしょうが出来るでしょう」


 それを聞いたブラドはここにいない店長に思いを馳せる。


 「こりゃ、シュロも苦労するだろうな」


 その案の定である。


 「なあ、シュロまだか?」


 あまりにも早い二人に早くもシュロは翻弄されていた。


 特別、シュロが遅いというわけではない。


 ただ単純に魔王の二回行動と普通の人間の差が出ているだけ。


 「シュロ君、別に焦らなくてもいいわよ」


 セリカはシュロを労うが、シュロの肩身は狭い。


 それは背後から感じる視線からだろう。


 シュロの母さんがもう来ているのだ。



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