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1-8

 男の子である僕は女湯に入る決意を秘めて、大浴場へと繋がるドアを開けた。


「きゃははは。あ、ツバサお姉ちゃん、やっときてくれたよ~~~。おい~~い」


 浴場はまるでプールであるかのように広くて、泳ごうと思えば10m水泳ぐらい出来そうなぐらいだった。

 浴室の中では濡れれるのも気にしないで、髪をお湯の中に垂らしたルルルちゃんが、元気よく手を振っていた。

 僕は自分の大切なところをでタオルで隠しながら、苦笑いで手を振り返す。

 大丈夫。

 ルルルちゃんはまだ小さいし。

 僕はロリコンじゃない。

 ルルルちゃんの裸を見ても………何も感じたりなんかしないんだからね。

 決意を胸に濯ぎ場へと行こうとすると、


「おうぃう」


 咄嗟に鼻を押さえてしまった。

 見えたは肌色をした美しい割れ目のある桃だった。

 やばいやばいやばい。

 一瞬見ただけだけど、ラグナロさんの後ろ姿が頭の中から離れない。


「ツバサ殿、どうされたのでござるか、ご気分でも悪いのでござるか?」

「ちがう、そうじゃないけど………」

「ならば、こちらに来て、一緒に汚れを落とそうではないか。不精ながら、拙者がお背中をお流しするでござる」


 無理、無理、無理。

 そんなの絶対に無理だって。

 遠くから見ているだけでも、鼻血が噴き出しそうなのに、そんな事されたら、絶対に出てしまうって。

 あ、出るって血の事だからね!

 別のものじゃないからね、絶対に勘違いしないでよ!!

 お願いだから!!


「そうはいかぬ。ツバサ殿は、姫様の大切なご客人だ。失礼があっては、拙者、姫様に顔向け出来ないでござる」

「だ、だから、大丈夫ですって。僕なんかの事はお気に掛けずに」


 ああ、まずいよ、まずいよ。

 僕は男の子なのにどうして女湯に入っているの?

 タロウさんの事が気になって、つい来ちゃったけど。

 これって、完全に犯罪で、変質者じゃん。


「そうか、それは残念でござる。しかして、ツバサ殿、どうして、タオルで前を隠されているのだ?」


 ギククギュゥウウウウウウウウウウウウウ。


「そそ、そそ、そ、それは………」


 やばい。

 そりゃ、気になるよね。

 この異世界には男って言葉は存在していないみただけど、このタオル取られてアレをみられちゃったら、もう言い逃れできないよね。

 僕は女湯に乱入した野獣って目で、みんなに蔑まれるんだ。


「もう、ルルル達は今日から家族なんだから、隠し事なんてなしだよぉぉ」


 さらりとそんな形容詞が似合うほど華麗に、僕の前をルルルちゃんが駆け抜けていった。

 ルルルちゃんの手には僕が必死に隠していたタオルがある。

 やばい、僕の秘密を隠していた大切な布が盗まれた。


「ぁぁ」


 気持ちの良い風が股の間を通り抜けていって、僕は素っ裸ででみんなと向き合うしかなかった


「これは、ツバサ殿………」

「わぁぁぁぁ、ツバサお姉ちゃんのって………」


 みんなの視線が僕の一点に集中している。

 せめてもの救いはそそり立ってなかったこと………じゃなくて、これはもう弁明のしようがない絶対絶命ってやつだよ。


「あの、ごめんなさい………僕……」


 どうしよう、涙が浮かんできたけど。悪いのは全面的に僕で…………。



「ツバサお姉ちゃんのお豆さんって、すっごく大きいぃぃぃ!!」



「え?」


 いや、ルルルちゃん。

 お豆さんってそれは女性特有のアレのことを指しているんだよね。

 ソレの事じゃなくて、僕のコレは正真正銘、男の象徴なんだけど。


「そうでござったか。ツバサ殿の胸は全然育っていないようであったが、栄養は全部下に行ってしまったのござるか」


 ラグナロさんもなんか、納得したように頷いてるけど、違いますから。

 僕のコレは栄養で大きくなった訳じゃないですから!(今は、緊張しているから、萎んでいるけど………(T_T))


「なるほど、ツバサ殿はそれで隠していたのか。だが、安心して良いでござるよ」


 安心って何をなの?


「拙者達は、そのように肥大化したお豆をみなれているのでござるよ」


 ………それって、僕と同じように下についている人がいるって事。


「そうであろう、タロウ殿」


 もしかしたら、そうかも知れないって予感はあった。

 でも、この世界の人たちはだれも男なんて概念を知らなくて、僕は世界で一人きりじゃないのかなって思っていた。

 でも違ったんだ。

 下についているのは、僕だけじゃなかった。


「ツバサ君とは一度ゆっくりとお話したいデス」


 僕からさらに遅れること浴場に入ってきたタロウさん。

 湯気が晴れていき、真実を導き出していく。

 白い肌を水滴が滑り落ちていく彼女………いや、彼の股間には、僕と同じ物がついていた。


「キミも男の子……」

「今はどちらかといえば、男の娘デスね」


 どうしよう。

 まずいよ、安心したからか、さっきとは違う涙が滲んできたよ。

 まさか、男の裸をみて感動する日が来るなんて夢にも思わなかったよ。

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