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1-7

 ど、ど、ど、どうしよう。


「どうされましでござるか、ツバサ殿?」


 僕が今日からお世話になる旅館、ナロウ荘には共同大浴場が設営されていた。

 普通の大浴場なら右と左に男用、女用と別れているはずの暖簾は一つしかなくて、男湯に逃げるなんて選択肢は最初から無かった。

 既に服を脱いでいたルルルちゃんに連れられて脱衣場にやって来たら、そこには予想外の先客がいた。


「ど、ど、どどうして、ラグナロさんが?」

「仕事で、汗もかいたでござるからな。体を清めたいと思うのは当然でござろう」


 上着を抜いて既に下着姿になっているラグナロさん。

 鍛えているその体つきに無駄な贅肉は無く、見とれてしまいそうなほどに張りがある。

 僕がすぐの目の前にいるっているのに、ラグナロさんは背中に手を回していく。

 うあわああああああ。

 何、僕はラグナロさんの体に見とれていたの?

 これは、そんな状況じゃないよ。

 ちょっと、まってよ。

 背中に手を回したってことは、あれだよね。

 ブ、ブラジャーを取るって事だよね。


 駄目だよ!!


 僕は男の子なんだから、見ちゃ駄目だよ。

 慌てて背を向ける。

 本当にどうしよう…………。

 タロウさんと話をしたくて、大浴場ににやってきたけど、ラグナロさんもいるなんて聞いてないよ。


「え~~い!」

「はやぁぁぁ」


 背中から、暖かい肌の温度が伝わってくる。

 しかもそれだけじゃなくて、


「あぁん」


 胸を揉まれてしまって、変な声を出してしまった。

 どうしよう……僕、男の子なのに、なんて事しているんだろう。


「ふ~~ん、ツバサ殿は、タロウ殿と一緒で揉み心地が無くて、残念でござる」


 と本当に残念そうに僕に抱きついて呟いているのは、ラグナロさんだった。

 でも、口ではそんな事を言っているけど、

 モニュモミュ

 僕の胸に添えられている手は一向に止まる気配はない。


「だからぁ、胸を揉まないで下さいよぉぉぉ」

「心得たでござる」


 渋々ラグナロさんが僕から離れてくれた。

 ほっとため息をついたけど、


「ちゃ~~んすでござる」


 とラグナロさんが振り返ってきた。

 咄嗟に女の子みたいに胸を両手で庇ったけど、彼女の狙いはそこじゃ無かったんだ。


「ずっと思っていたであるが、ズボンなんて可愛らしくないでござるよ」


 一瞬早業で、ベルトと外され、チャックを下ろされて、僕はズボンを脱がされていた。

 ど、どど、どうしよう。

 ラグナロさんみたいな美人の前で僕、パンツ丸出しだよ。


「いやぁぁぁぁだぁぁぁ」


 恥ずかしさのあまり、その場にしゃがみ込んじゃった。


「あらあら、可愛らしい反応でござる。でも、ツバサ殿、下着、全然可愛らしくないでござるよ?」


 だって、トランクスですもん。

 女の子下着と比べると味気ないに決まっているじゃないですか。


「しかし、その下着、まるでタロウ殿が始めてきていたのにそっくりでござるな」


 僕を脱がすなり脱がして、気が済んだのか、ラグナロさんはバスタオルすらまかないで大浴場の方へと向かっていた。

 脱衣所に残されたのは僕だけ。

 床を見れば、脱がされた男のモノのトランクスが転がっている。


「僕のと同じ下着をタロウさんが付けていた……」


 それが意味する事はもしかしたら………。


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