選択の時
クラスが静まり返った…
誰か叫ぶかと思った、しかし、みんなわかってる…
叫ばないんじゃない…叫べないんだ…
扉の向こうにいるよくわからない生命体の存在に、恐れている
僕もそうだ…
扉を閉めようにも力が入らない…
そこで叫び声があがって、初めて動けた…
扉は激しい音をたてて閉まった
「窓から入ってくんじゃないのか!?」
クラスの男子が叫んだ
そうだ…学校のガラスの耐久力はとても脆いじゃないか…
何としてでも侵入を止めないとクラスのみんなが…
「千里!!セットに使う板をとって!!」
千里は少し驚きつつも、板を6枚運んできてくれた
「誰か手伝って」
教室の窓は廊下側に3枚、窓側に5枚ある
ここは3Fだから廊下側だけで十分
釘を打ち込んでいるときに、さっきの怪物が打ち破ってくるんじゃないかと怖くなりつつも無事に張り付けた
「2枚の板だけで防げるかねぇ…」
海斗が呟いた
確かに不安だ、学校の文化祭で使うだけの板だ、上質なわけもなく、多分…男子の蹴りで破れるだろう…
板はもうない…
多分教室の前にはまだ怪物がいるだろう…
ここも…すぐに危なくなる…
そんなことを考えてた
時間だけが進んでいった…
ふと、学校の外を見てみた…
もしかしたら自衛隊や警察が…
「警察…」
ボクは呟いていた…
「おかしい…おかしいよ…」
そうだ…何もかもがおかしすぎる…
あの怪物に出会って生き延びた人がいなかったとしても、僕らの教室で人が死んでいるのに、なぜ警察が来ない…
携帯をとりだし110番に電話した
「…でない」
「おい、誰に電話してんだよ?」
海斗がそばに来て聞いた。
「警察が…電話にでない…」
「それって…もしかして…」
「多分…怪物はここだけじゃないんだ…他にも沢山…」
窓から眺めた街はいつもと変わらないように見えた…
でも、よくみると…人が一人も出ていない
その代わりに…血や黒いものがあちこちに…
「ここも…安全性に欠ける…か」
その時!!
ガシャン!!と激しい音をたてガラスが割れた…
「こんな逃げ場のない場所に固まってたらみんな死んじゃうわ!!」と千里
「でも、外には怪物がうじゃうじゃいるんだぜ!?」
と、クラスメイト
「多分…選択の時だよ…」
視線がボクに向けられた
「ボクは、ここから逃げる…このままじゃ死を待つだけだよ!!」
「俺もずらかるわ」
「私も…」
続いて海斗と千里
「他には?」
確認のためクラスを見渡した
みんなは
「先生がクラスにいろって」
「恐いよ…」
と口を揃えた
ボクたちは3人だけで教室を出ようとした時
「わ…私も…出ます…」
か細い声が聞こえた
堀木奈美さんだ
いつもは引っ込み思案で…あまりしゃべらない子で男子からよくいじめられてた子だ
最終的に4人で教室を出た




