石鹸とロウソクの試作と販売
第7話 石鹸とロウソクの試作と販売
石鹸はあるが、高い。
使い古された石鹸でも、店によっては意外と良い値段で買い取ってくれるらしい。
ロウソクは手間がかかる。
油はロウソクより安く、主流は油灯だ。
だが、明るさや手軽さではロウソクに軍配が上がるだろう。
赤リン、黄リン、硫黄、松脂――もし揃えば、マッチも作れるかもしれない。
研究と試作を重ね、ヤマタニはついに第一号の石鹸と第一号のロウソクを完成させた。
さっそく自宅で試してみる。
石鹸は手が荒れる。アルカリ成分が強すぎるのだろうか。
ロウソクはすぐに溶け、全く役に立たない。
「駄目だ、駄目だ、駄目だ……!」
気持ちは焦るが、思うようにはいかない。
自作のロウソクを市販品と比べてみた。
他のロウソクは長持ちし、商品価値がある。
自作のものはすぐに燃え尽きてしまう。
石鹸はアルカリの量を調整すればよい。
問題はロウソクだ。
市販品の溶け残りを集め、自分の紐に溶かしたロウを使ってみる。
しかし燃え方は自作ロウソクと変わらない。
「おや、違うのはロウじゃない……芯か!」
市販品の芯を取り出し、自作ロウでロウソクを作ってみる。
すると、長い時間しっかりと燃えた。
芯の違いが原因だったのだ。
改良を重ね、ついに満足のいくロウソクと石鹸が完成した。
さっそく、値段を少し安く設定して露天で売ってみる。
そこそこ売れた。
内心、ヤマタニは小さくガッツポーズをした――「やった!」
しかし、翌日から徐々に売れ行きは鈍っていく。
う〜ん……どうしてだろう。
ヤマタニは頭を抱え、露天を眺めながら思案に沈む。
材料購入で、軍資金がもうあまりない。
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去年から頻繁にエンジェルサインが出るようになった。
趣味の日記みたいな物語。かなりある。これか?
だけど、人様に見せるレベルじゃない。
だから、しまったままだった。
やっと世に出したのが、この作品。みせた奴が、一番面白いと後押ししてくれた。




