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倒産中年社長、異世界で孤児達と逆転再生経営!  作者: 神永ちろる


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考える仕事

予告通り10話連続投稿しました。凄いpvが上がり驚きましたよ。

第42話 考える仕事


工房に、ロウソク係と石鹸係の若者たちが集められた。


社長は腕を組み、しばらく黙っていたが、やがて静かに言った。


「新しい物を作ってほしい」


ざわ、と空気が揺れる。


「改良でもいい。まったく新しくてもいい。俺は何も言わん。お前たちで考えろ」


「……はい!」


返事は元気だ。


だが、解散したあと、全員が顔を見合わせた。


「何を作るんだ?」


「急に言われてもな……」


社長はいつも、

考え、図面を引き、試作し、改良し、売り方まで考える。


全部やってしまう。


「口では働きすぎだって言うけどよ……」


「俺ら、言われた通りやってるだけじゃねえか」


沈黙。

そのとき、ひとりがぽつりと呟いた。


「社長を楽させる。それが恩返しだろ」


顔が上がる。


「……それだ」


「俺らで新商品作ろう」


「社長がいなくても回る商会にするんだ」


「おー!!」


若い声が響いた。


数日後。


工房の机の上に、いくつかの試作品が並ぶ。

甘い香りの石鹸。


表面に細工を施した、菓子のような形。

光を受けてきらりと反射するロウソク。

蝋に細かい粉を混ぜ、揺れる炎が美しく見える工夫。


社長は一つ手に取る。


「……仕事はまだ荒いな」


若者たちの肩が落ちかける。

だが社長は、にやりと笑った。


「だが、着眼点はいい」


ぱっと顔が明るくなる。


「使ってみろ。他人にも使わせろ。感想を集めろ。そこからが本番だ」


改良。

また改良。

そして完成度は確実に上がった。

満を持して、販売。

だが――


「きれいね」


「いい匂いね」


客は手に取り、眺める。

……置く。

売れない。

工房に重たい空気が流れる。


「どうしたら売れるんだ……?」


社長は静かに言った。


「それだよ」


全員が顔を上げる。


「どうしたら売れるか。それを考えるのが仕事だ」


沈黙。


「失敗はある。だが、飽きるな。考えて、考えて、考え抜いて――やっと売れる」


その言葉は、重かった。

優しいが、逃げ道はない。

若者たちはうなずいた。


「……もう一度、考えます」


社長はそれ以上何も言わない。

口を出さない。

だが、背中で見守っている。

もし面白いと思ったら、評価とブックマークをしてやって下さい。作者が喜び、また話を作る原動力になります。


「大都市機動浮遊要塞の王」とかいうタイトル違うかも知れないけど、趣味で作りました。

誰も読まない、でも自分が楽しければそれで良い。

自分の中では好きな作品だった。読んだものの反応が良くなかった。まぁ面白いというより、楽しい作品なんだよね。

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