真の天才、マルペン
第38話 真の天才、マルペン
「流石は我がライバル、マルペン商会……」
ガメッツは自室で呟いた。
「ワシの裏をかくとは……!」
あの変装された浮浪者が、実は巧妙な偽装だとは。
なかなかやるではないか、と心の中で舌を巻く。
しかし、好奇心は止まらない。
「この謎、必ず解き明かしてみせよう……」
ガメッツは机に向かい、動くおもちゃを分解した。
モーター、歯車、電池――ひとつひとつを丁寧に調べる。
「……なんだこれ?」
見たこともない仕掛け。
そして、電球が光る。
こんな装置を考えつく者がいるとは……
ガメッツは息をのんだ。
「奴は天才じゃ……真の天才じゃ……」
ライバルなどと軽々しく呼ぶにはあまりにも桁外れだ。
ここは、まじめに向き合うしかない。
彼は決心する。
「あくどいガメッツ商会は……いつの間にか、真面目な商会になっていたのだな」
ライバルを倒すためではない。
技術を理解するためでもない。
ただ、認めざるを得ない――
天才の作り出す世界の前で、己は立ち尽くすしかないのだ。
ガメッツの瞳に、初めての敬意と驚嘆が宿った。
真の天才、マルペン。
その名は、これからも消えることはないだろう。
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「異界から来たミウ」は無職のとき作った物語です。
なんか寂しい自分用物語として趣味で作りましたが、こういう癒し物語を求める人もいるかもしれませんよね。




