マクレガー登場
閑話1 マクレガー登場
ヤマタニはマルペン商会の孤児院を視察し、子供たちの様子を見ていた。
狭くても整理整頓され、子供たちは笑顔で走り回っている。服も教科書もぎりぎりの人数分揃っていた。
「…なるほど、これが噂のマルペン商会か。」
ヤマタニは心の中で呟いた。
予算も人手も限られているのに、ここまで子供を守ろうとする努力が伝わってくる。
そのとき、扉の向こうから軽やかな声が響いた。
「やーやー、これはマルペン商会さん。お初にお目にかかります。」
紳士然とした男が入ってきた。背筋はぴんと伸び、表情には柔らかな笑み。だが、どこか引っかかる印象がヤマタニの胸に残った。
「自分は太陽の家孤児院の院長をしております、マクレガーと申します」
ヤマタニは軽く頭を下げる。
「こちらこそ、よろしく。マルペンの孤児院を視察ですか?」
マクレガーは誇らしげに胸を張った。
「はい。自分も孤児院を経営しておりますゆえ、噂に名高い貴商会を参考に…と」
二人は孤児院を歩きながら会話を続ける。
ヤマタニは、子供たちが活き活きしていることをマクレガーが褒めるたびに、どこか大げさな身振りに違和感を覚えた。
「いやいや、ただカツカツなだけです」
ヤマタニが答えると、マクレガーはにっこり笑った。
「ご謙遜を。こうして多くの孤児を救う姿は、非常に参考になりました」
会話の最後、マクレガーはさりげなくヤマタニに招待状を渡した。
「もしよろしければ、太陽の家にもお越しください。歓迎いたします」
ヤマタニは微笑を返しながらも、胸の奥でざわりとした違和感を覚えた。
この紳士、どこか表情や言葉が作られている…まるで舞台の役者のようだ。
「…一体、何者なのだろう」
ヤマタニはそう思いながらも、今はそれ以上深追いせず、孤児院を後にした。
しかし、この出会いが、街の裏側に潜む恐ろしい計画の始まりだとは、まだ知る由もなかった。
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悪い大人はいるものですね。
自分が小学生のとき、建前に小銭や菓子をまきますが、それに参加しました。
小さな子が取れなくて泣いてたから、餅とかあげた。
するとその子のおばさんがきて、「あなた大きいんだからよこしなさい」と奪うんです。
欲しかったらまいたやつを取れば良いのに!
逃げたら家まで追っかける始末。




