第十二話 五日目 病み上がり
5時に起きた。
熱は下がったようだ。
いつもより早く起きたので、ぬか床の世話をしようと思った。
ぬか漬けの壺の蓋開けた。
すると、ぬか床の中には入れた覚えのない人参と茄子が入っていた。
高次の仕業だな。
家に昨日来たのはあいつだけだったから絶対そうだ。
まぁ俺のために色々してくれたからいいことにしよう。
ぬか床の世話を終わらせた。
次は朝食の準備だ。
病み上がりなので、温かいうどんにした。
食べ終わった。
大学が始まるまでまだ時間に余裕がある。
最近話題になっている海外ドラマをスマホで視聴した。
丁度いい時間になった。
身支度をして出掛けた。
20分前に大学に到着した。
講義室に入ったら、高次が俺に手を振っていた。
高次の隣の席に座った。
「岩鬼、熱下がって良かったな。」
「そうだな。」
「俺に感謝してくれてもいいんだぜ。」
「えっ?なんで」
「酷!お前のために色々してやったのに···」
「冗談だよ。ありがとうな高次。」
「何か真面目に感謝されると照れるなー」
「照れるんかい!スルーするとしょげるのに。」
そんな会話をしている間に講義が始まる直前になった。
時間が経過して午前講義が終わった。
お昼になった。
いつもと同じメンバーで食堂で食べた。
頼んだ定食を食べる前に高次に昨日漬けたぬか漬けを渡したら、
「ありがとう。勝手に漬けたかいがあったわ。」と言って全部食べた。
俺と大貴はその光景を見て呆れていた。
それでも楽しく昼食を楽しんだ。
午後の講義も終わった。
今日は喫茶店のバイトの日なので急いで向かった。
到着したら、マスターに挨拶して仕事着に着替えた。
今日は天気が良かったので忙しかった。
それもあるがマスターが考案した新メニュー、『季節のフルーツを使ったタルト』目当てのお客さんがたくさんいるからという理由もあるだろう。
「まさか3日間で考えた新メニューがこんなに人気になるとは思っていなかった。」とマスターが驚いていた。
仕事が終わった。
家に帰ったら、ぬかさんがリビングでテレビゲームをして遊んでいた。
俺の部屋にあったゲーム機をわざわざリビングまで持ってきたようだ。
「ただいま」と大声で言ったら、「おかえり」とテレビに目を向けたまま言っていた。
····何か現代に慣れ過ぎだろ。
と心の中でツッコミを入れた。
しかしもう夕食の準備をしないといけない時間なのでぬかさんに対してどうでもよくなった。
夕食の準備をした。
今日はバイトで疲れたのでチャーハンで済ませた。
食べ終わった。
色々して、寝る前になった。
ぬかさんに挨拶しようとリビングに行ったら、まだゲームをしていた。
ぬかさんに「今日のゲームは終わりです。」と言ったら、素直に辞めた。
ぬかさんに「おやすみ」と言ってから自分の部屋に行き、眠った。