表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/21

君の名は

「ヒドイ!ブツことはないじゃないですか!」


床に横になりながら、左頬を擦り、涙目になりながらも激しく主張してくるハゲ。いい感じにビンタが決まったので満足感を覚え溜飲が下がるのを感じたので


「すいませんこの右手が勝手に!ちゃんと叱っておきますので!コノっ!コノっ!」


っと小芝居をしていると


「私はあなたが心の中で私のことをハゲと呼んでも!何こいつ?ちょっと危ないんじゃない?距離を置こうとか考えても、聞こえないふりして我慢していたのに!いきなりブツなんて!神にもブタれたことないのに!」


いきなりヒステリック気味にぶちまける中年のバーコードハゲのおっさん。いや、まて俺おっさんに直接ハゲとは言ってないぞ…もしかして心の声が聞こえるとか?…


「バッチリ聞こえてますぅ!これでも神の端くれなんですぅ!ってかまだ人でいうところの二十歳なんでおっさんじゃないですぅ!」


今日一番のショックである。その頭で二十歳だと…


「もう頭はほっといてください!話を進めます」


「はい…すいません…」


心を読まれてるのと、単純に気不味さから素直に謝罪する。しかし、この人も神だとは…。


「私は正確には貴方がたの言うところの天使です。神ではありません。」


天使だど??これが天使?は?


「これとはなんですか!!失礼な!」


しまった!思わず心の声が!


「いや、本当にすいません。天使といったら可愛らしい赤ちゃんの様な人を想像していたので…」


「もう私の容姿については触れないで頂きたい!話を進めます!貴方のスキルはネットスーパー(仮)!続いては特典の説明をします!」


なんか投げやりと言うか、完全に怒らせてしまった様である。やはり容姿イジりとかは言った人は気にしなくても、言われた人はかなり傷つくんだろうな…。本当に申し訳ない。と、ショボンとしていると


「もう!大丈夫ですからちゃんと聞いてください!」

と言われた


「あっ、はい。すいません…。」


「時間もないのでザックリと言うと、まずは言語理解というスキル。向こうの人達とスムーズに話せたり、読み書きも出来るスキルです。」


おぉ、便利スキルの定番!ということはあとは…アイテムボックスとか?


「はい、その通りアイテムボックスになります。それ程大きくは出来ませんが、時間停止付きの定番スキルです」


ラッキー!あれは絶対便利だよな!元々出掛けるときはなるべく荷物を持たない主義なので非常に嬉しい!


「あと肉体についてですが、身体能力の向上に伴い少し若返ることになるので。」


ほぉ~、若返るのかこれも嬉しいぞ!いや、そもそも俺は今幾つだっけ?えーっとたしか…おっと!いかん!年齢のこと考えると最後の時を思い出しそうになったり。実際に今「喝っっっ!!!」が飛んで来そうな雰囲気だった。危なかった。


「うむ、よろしい。忠告は守れそうですね。えーっ、魔法に関しては火と水の適正を付けときましょうか。火の魔法があれば火が起こせるようになるし。水魔法があれば水は飲みたい放題ですので、旅には持って来いの魔法です。もちろん対魔物にも有効です」


曖昧な記憶に若干の不安を覚えるが、正直、魔法に対する興味が強く、不安な気持ちを無理やり拭き払い、魔法の話に食らいつく。


「あの、先程も言いましたが、回復魔法とかも欲しいのですが」


「あぁ、回復魔法ならポーションで代用出来るので、そちらにリソースを割くよりもスキルに力を当てたいのですね。ちなみに、四肢の欠損すらも治せるエリクサーと呼ばれる薬などもあるので。」


マジかよ!!異世界凄いじゃん!魔法があるので、地球の科学で実現出来なかったことも可能にしてるのか!要所要所では地球の科学を遥かに超えてるものあるのだろう。


「更に、貴方にはアイテムボックスがあるので、持ち運びにも問題なく、瞬時に取り出せるので場合によっては魔法よりもポーションやエリクサーの方が都合が良いと思うのですよ」


おぉ!初めてのこのおじさんからマトモな意見が出たと感動をしているとふと、気になる事があることには気が付いた。このおじさんの名前を聞いてない…。普通は最初に名乗ると思うし、もしかして、神の間には名前など無いのかと考えるていると。


「ありますよ!神より授かった有り難い名前!申し遅れましたが私はハーゲルと申します。」


…触れていいのだろうか。いや、ダメだろう。名は体を表すと言うが。神様が名前を付けることでより一層強く表現されたのであろう…可哀想に。


「何が可哀想なんですか!私はこの名前を気に入ってますし、この容姿に至っては何だか憎めない、よく見ると可愛いと評判なんですぞ!」


フンス!と鼻息を荒げまたまた怒り出したハーゲル。正直、よく見ても可愛いとは全く思えなない。おっさんである。いや、彼はたしか二十歳…全く見えないが…どう見ても60歳前後にしか見えない。いや、失礼だ!話しを戻そう。


「すいません。神様からもらった名前をイジるのは不敬ですよね?申し訳ないです。」


と平謝りし、魔法について詰めていく。

結局、魔法は火と水の属性に決めた。異世界に行ってもバチバチの戦闘をしようとは思えないので、最初に言われた様に、旅に必要だと感じたからこの2つに決めた。

 それに、向こうの世界には魔道具がある。某、青色の猫型ロボットさながらのテンプレ便利アイテムである。値段はかなり高額になるが、ダンジョンなどに行くと稀に拾えるらしい。宝箱やレアな魔物からドロップされるみたいだ。


「ちなみに作る事も出来ます。その分野を向こうの世界では錬金術といいます。貴方にとって、最も科学に近い分野になりますね。それなりの知識と技術が必要となりますが」


など、向こうの世界の事も交えつつ、俺のスキルや魔法の構成などを決めた。ちなみに軽く異世界における共通の意識、まぁ、常識と言われるものも聞いてみた。


「弱肉強食ですね。」


んー、常識とは一体なんだろうか。もっとこう、法律的な事を聞きたかったのだが…


「今回の企画に辺り、全てを任され、向こうの世界を隅々まで調べた私が言うのだから間違いは御座いません。弱肉強食!シンプルにこの一言につきます」


なんだろうか、物凄く不安になってきた。やはり、不敬罪とか理不尽な罪があり、奴隷制度とか魔物に支配されてる村とか、物凄く嫌な貴族がいて、人々を悪政で苦しめてたりするのだろうか…


「はい、そういった人々もいますけど、ちゃんと良心的な人もいますよ。まぁその辺は事情は地球でも似たようなものかと、地球の人々全員が善人と言うわけでもないでしょ?」


たしかそうだ、良い人がいれば悪い人もいる。

 十人十色と言うがその通りである。人間、追い詰められれば本性が出てくるものだと思う。

 向こうの世界では日々の食料にも困り、他の人を助ける余裕など全くない状況の人々が結構いるようだ。あるいは、食糧豊かな町などでも、ちょっとした不作が原因で、冬を越せずに餓死者が出るみたいだ。というか、冬を超すのに死者が出ることは当たり前で、その犠牲者のほとんどは小さい子供や赤ちゃん、弱った老人や病人などというからやるせない気持ちである。


んー、多分俺の貰えるスキルや身体能力は所謂チートと呼ばれるものになるだろう。救える命があるならやってみようかなと心の中で考えていると、ハーゲルが朗らかな笑顔でこちらを見ていることに気が付いた。


「なんですか、ニヤニヤと!こっち見ないでくださいよ!」


少し恥ずかしくなり目線を反らした。 


「良い心掛けだと思いますよ。神も迷える者の救済には悩んでおりましたので。教会の関係者に天啓や祝福の加護を与えても、それを己の私利私欲の為にしか使わない不届き者が溢れておるのです。嘆かわしいですがそれが現状なので、神も最近では手を拱いているのです。」


あぁ、教会が腐敗しているパターンか…すごく面倒くさそうなのでなるべく関わらないでおこう。と考えていると


「おーい、ハーゲル!そろそろ時間だぞ!」


と女性のらしき声が聞こえてきた。


可もなく不可もなくみたいな、こういう展開はもっと中盤辺り。キャラクターに対する愛着が湧いてからやるものかなと思いながら書いております。あとは、やはりテンポですかね?あんまり話しが進んでおりません(汗


何卒優しい目でお読みください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ