放課後
更新が非常に遅くなりました。申し訳ありませんでした。
授業終了のチャイムが鳴り響く。担当の先生が授業を切り上げて退室する。それを見届けると、静まり返っていた学校に喧騒が戻ってきた。
「あー……。今日も無事に乗り切ったー」
凝り固まった筋肉をほぐす為に体を伸ばす。体を伸ばすと同時に小気味いい音が鳴る。この後にこれといった予定はないので、帰宅部である僕はおとなしく直帰することにした。どこかに寄ってもいいのだが、残り僅かだった残金は、数日前に茜の胃袋に収まってしまっている。そのために、今はジュース1本買うことが出来ないのだ。そんな僕がどこかに寄り道出来る訳もない。
「僕は直帰するけど、茜はどうする?」
「私もあきちゃんと帰るよー」
「わかった」
茜から確認を取ると、もう一人の幼馴染にも声をかける。これは放課後における僕の日課だ。聞かないと後でうるさいというのもある。
「大助ー。僕らは帰るけど、大助はどうする?」
「そうだなー。今日は体動かすって気分じゃないし、俺も一緒に帰るわ」
「了解。じゃあ帰ろうか」
さっさと鞄に教科書を詰め込むと、2人の帰宅準備を待つ間に教室の一角へと視線を向ける。
視線の先には、放課後だというのに未だ囲まれている転校生がいた。どうやら興味本位で集まった者から部活の勧誘組みへと変わったようだ。男子部はどうしてもマネージャーとして入部してほしいらしく、もの凄く熱心に勧誘している。見ていてかなり引くものがある。
「あきちゃんお待たせー」
「あきらー。帰るぞー」
「うん」
短く返事をすると2人と教室から離れた。
変わり映えのない道を家に向かって歩く中、3人の話題は本日の一大イベントだった転校生のことが上がる。
「正直、あの人だかりはかなり迷惑だと思うんだよね」
「だな~。あれだけ集まるとさすがに鬱陶しいだろうな~」
「凄い美人さんだったからねー」
「確かに美人だったね。よく覚えてないけど」
「俺も寝て起きたら人だかりが出来てたからよく見てねぇ」
「2人とも寝てからねー」
「茜は話とかした?」
「してないよー」
「俺ら何気に薄情だな」
「確かに。でも僕はあの人だかりに飛び込みたくない」
「俺もー」
「私はどうせ辿り着けないしー」
「「茜だしね(な)」」
「えへへー」
「茜、照れるところじゃないと思うよ?」
「茜は天然だからしかたねぇよ」
「……僕の気のせいかな。今、天然と書いて何て読んだ?」
「はっはっは!」
「そのままじゃないのー?」
転校生と全く話していない僕らは、すぐにいつも通りの馬鹿話に戻っていった。
家に帰ると、これまたいつも通りアースを起動しようとする。
「あれ?」
何故かアースが起動する代わりに臨時メンテナンスの文字が表示される。
「メンテ終了時間は……未定か……。珍しいな。何があったんだろ?」
仕方がないので攻略サイトや掲示板の巡回を始めた。
結局その日は日付が変わっても臨時メンテナンスが終わることはなかった。
更新日を決めておかないと、続きをなかなか書かない自信が付きました(マテ
という訳で次は土曜日に上げます。
モチベーション維持が大変です(´・ω・`)