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EARTH  作者: デベ
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オンラインゲーム・アース

「ただいまー」


友達と別れ家に帰ってきた。僕は帰宅部で、昨晩は夜更かししていたので学校が終了すると早々に帰宅した。


「ふぅ……。でも今から寝たら明日も寝不足状態だろうな……」


そう考えると今から寝るのはまずい気がする。今日は早めに寝る代わりに今からゲームしよう。宿題も出されていないことだし。

僕はそう考えると部屋に向かった。


荷物を置き着替えをすませる。

PCを起動し、デスクトップにある「アース」をダブルクリックする。ウィンドウが開き起動中の文字が出る。数秒の間を置きオンラインゲーム「アース」が起動した。


「ユーザーIDとパスワード入力っと」


慣れた手つきでキーボードを打つ。次にキャラクター選択画面に移行。画面内には作成された自キャラがいる。僕のキャラはありきたりなところで魔法使いと剣士だった。あと数体作成可能だが、今はまだ作らなくていいだろう。

今の時間だと友達、というよりは相方が接続していないので魔法使いにする。魔法使いを選びクリックする。画面が暗転し、次に明るくなったときには画面には「アース」の世界が広がっていた。


「ダンジョン内でログアウトしたんだっけ……」


周囲を見るとそこはどうやら初級ダンジョンのようだった。目的は装備品を揃える為だったはずだ。

「アース」の世界では装備品はモンスター討伐後に手に入る素材を集め、特定のノンプレイヤーキャラクター(以下NPC)に持って行くと作成してもらえる。簡単に作れる装備品は行きやすい街にあるのだが、あるのはせいぜい初級防具だ。

中級になると陸・海問わず、秘境と呼んでもいい場所にある。しかも移動の魔法は存在しない(会社曰くよりリアルにするためだとか)ので中級装備すら作るのが大変なのだ。

自分のジョブの装備しか作れないため中級ですら破格の値段で取引されている現状だ。初心者には高すぎて手が出せない。


「アース」でもお金という概念はあり、リアルマネー(円・ドル・ユーロ等)その土地ごとに違うのだから堪らない。お金の両替をしてくれるようなNPCはおらず、主にその土地の港でお互いに必要な紙幣をプレイヤー同士で交換するのだ。

お金は回復アイテムや食糧、野営用のアイテムなどいろいろな物を揃えるのに使う。故にお金が必要になる各国の港や主要な道路では頻繁に露店が開かれている。

日本では現在の首都である東京付近が一番賑わっている。

アースではお金、というより食糧が重要で、旅の最中に食糧が切れ、そのまま放置するとそのうち餓死する。

死ぬとステータスがランダムで-1000され、一番近くの町や村に戻される。

最初のうちだと敵を倒しても10程度しかもらえないのでいつまで経っても強くならない。しかも移動はもっぱら徒歩なので時間がかかる。

移動中に食糧を見つけることもあるが、茸などはリアルに名前が付いているので知らないで食べると毒キノコだったりする。草はどこでも取れるが雑草率がとても高い。山菜も取れるには取れるが確率は低い。


移動は移動で東京から名古屋までを陸路で行こうとするとおよそ3時間はかかってしまう。(ちなみに船だと30秒だ)

だからこそ内陸の秘境と言える場所に強い武器を作れるNPCが配置されているのだが……。


僕の操作している魔法使いはまだ始めたばかりなので装備は初期状態だ。初級のダンジョン(町や村の近くの森)でモンスターの素材を集めつつ食糧を確保している。

敵の一団を倒すごとにステータスポイントをもらいパラメータを上げていく。敵を倒すともらえるのはステータスポイント・稀に素材・極稀に食糧・それと経験値が手に入る。経験値は決まった量を稼ぐとスキルレベルがアップする。

スキルレベルは各キャラクターごとに100までと設定されている。スキルは最初から扱える基本スキルと、スキルレベルが上がると手に入るスキルポイントを振ることで派生魔法を覚えていく。

中にはお金を払ってスキル書を手に入れるものや、クエストをクリアすることで手に入るスキルもある。(基本的に最強技と呼べるものは、クエストクリアで買えるようになるスキル書を手に入れ、さらに覚えたスキルにスキルポイントを振らないと覚えられないようになっている)

スキルは基本的に技を出す時間が決まっているので、魔法使いにはスキルポイントが死活問題になってくる。

他にもあるが、そういった理由から僕は初級ダンジョンでしばらく狩ることにした。


しばらくモンスターを撃退していると、突然警告音が鳴り始めた。(警告音が鳴るのはプレイヤーが操作しているモンスターが一定範囲内に入ったことを示す)

プレイヤーが操作するモンスターは、基本的にNPCモンスターと違い思考力と強さがケタ違いになっている。そのためにこのような警告音が出て、初心者は逃げるように促すのだ。

僕の魔法使いはまだ装備もレベルも、プレイヤーモンスター(次よりPMと略す)に勝つことなどできないので、逃げの一手を選んだ。

PMに負けた場合はNPCと違い食糧と素材を根こそぎ奪われてしまう。逆にPMを倒すと珍しい素材が手に入るので比較的頻繁に戦闘が行われている。(PMのレベルが高い程レア素材が出やすい)

「アース」の世界にはBossと呼べる者がいない変わりにPMシステムを採用していた。(PMのレベルは普通のキャラクターとはレベルのつけ方が違うがここでは割愛)


今更になるがオンラインゲーム「アース」での目的は、未開拓地の開発というものだ。

これだけだと何万人もいればすぐに終わるように感じるかもしれないが、そうならないためにPMシステムあるのだ。

PM側では自キャラを同じくモンスターを倒すことで強化、そしてパラメータを上げる。さらにPM側は個人だけでなく群れを強化することができる(もちろんスキルもある)。

群れを維持するのに山の中にある食糧を確保したり、群れのメンバーを補充&強化することもできる。

さらに村を破壊することもでき、大きい村を壊すほどより多くの経験値と食糧を手に入れることができるようになっている。


以上のことからわかるように、大陸の奥にあるような村は早々に壊され食糧の確保に当てられる。

破壊された村で手に入る武器・防具はPMを駆逐し、村を再建させないと手に入らない。そのため秘境で手に入る武器・防具の値段はとても高いのだ。

人が操作しているキャラは倒した後に手に入る経験値やステータスポイント、食糧が大幅に補正を受けて大きくなる。

あまりどちらかに偏るとゲームマスター(以下GM)が降臨し、負けている方に加勢するという噂もある。

それでも月に一回バランス調整のために元の状態に復元している。


そんな訳でモンスター側も人側も隙あらばプレイヤーキル(略PK)をしようとしているのだ。

基本的にレベルが高かろうがどこにでも行くことが可能な為、今のようにレベルが低いダンジョンに人・モンスター両方のプレイヤーが現れる可能性がある。

このPK数はカウントされていてこれが多いと人・モンスター側の両陣営から賞金首扱いされる。


僕は一番近い街に舞い戻っていた。

そこまで深い場所に行った訳ではないので5分とかからず戻ることができた。

手持ちの素材を見て、下の中くらいの防具を作成できるか確認した。

PMが湧いているので、しばらく初級ダンジョンに近づけそうにないことから防具作成NPCで作成してこようと移動を始めた。

まだ本編とも言うべき流れには乗れていませんがご容赦ください・・・。

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