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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第4章 希望と絶望の国・ターメリク…‐A country of hope and despair turmeric-
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第9話 目指すはオアシス…

 勇都は、受付の女性から話を聞く。






「…っていう訳なのよ。わかった?坊や?」






勇都は、女性の話を黙って聞いていた。






受付の黒髪の女性は、オルエと言った。




煙草の煙をわざとらしく、勇都の顔に吹きかける。





「ゴホッ、ゴホ…」




勇都は、咳き込んだ。





オルエから聞いた話は、こうだった。




ギルドに仕事がないわけではないが、簡単なミッションはない。




主にモンスターの討伐ばかりだった。




勇都が倒したサンドワームや、コカトリス等の凶悪で強いモンスター等を倒す内容。




しかも、レベルが30越えが条件で、ソロでの活動は禁止。




あくまで冒険者は、パーティーを組んで行動。




命のリスクを回避するためのギルドの条件であった。




砂漠で採取できる植物も少なく、ギルドに来るのは強い冒険者ばかりだった。





初心者の冒険者や、中堅所は他の仕事をしている。





現実を突き付けられたのだった…







(勇都よ。困ったぞ。わしは腹いっぱいにならないと死んでしまうぞ。お前も…)







魔剣グランベリーに姿を変えているサマエルが勇都に呟く。





ここに来る前にカフェに寄ったが、砂漠の国で出されるスイーツは、固くしょっぱさがあり、サマエルにはお気に召さなかった。





オルエは、煙草を灰皿に押し付け火を消す。






「ま、稼ぐ手段はないこともないんだけど。ただ、確実ではないし危険。上手くいけば大金はてにはいるかも…」





オルエは、髪をかき上げ勇都を見ながら言う。





「それは何ですか。教えてください。」





勇都は、オルエの前に出ていく。






「それはね、坊や。オアシスに行く事よ。」






オルエは、再び煙草を咥えた。






オルエは、顎を上げて勇都に合図する。






「ぼーっとしてないで、火点けなさいよ。坊や。」




「は、はい。」





勇都は、煙草に火を点ける。




オルエは、喫って煙を上に吹かしながら語り始める。





ヒルギスの街から歩いて約2時間の場所に、オアシスと呼ばれる場所がある。





そこは、砂漠の国であるターメリクの中で、水が噴き出し潤う場所であった。





このオアシスには、様々な国の者達が集まる。




冒険者や商人、観光客を含めて…





そこには、娯楽施設がある。




それは、闘技場が存在していた。




この国が平定されてから、娯楽も資源も少ない国で唯一の楽しみとして闘技場が建設された。




人と人の戦い、殺し合いは御法度。




しかし、人とモンスターの戦いは許可が下りていた。




人々は観戦し、盛り上がっていた。




オアシスの街、ピジョンには毎日、闘技場に観客が殺到していた。




人々は、賭けをし上手く勝利できれば大金も手に入れられる。




そこで交流や商売もしている猛者も居た。



冒険者も、資金を稼ぐ為に闘技場で闘う者も多かった。




モンスターにもランクがあり、初級から上級までカテゴリーがあった。




勝てば報酬を得られる。




ランクによって報酬も上がる。




が、決して安全ではなかった。




初級でも負けて亡くなる冒険者も年に何人かいる。




だいぶ少なくはなってきたとオルエは言う。





勇都は、話を聞き終えてオルエに礼を言う。






「ありがとうございました。オアシスに行ってみます。」







勇都は、ギルド砂塵の檻から出て行った。






(とりあえず、行く目的地が出来たの。勇都よ。早速向かうのじゃ。オアシスとやらへ)






「はい、師匠。それしか僕達が生きる手段ないみたいですしね。」







勇都は、オアシスに行く手段を見つけるために動き始めた…



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