第4話 ベルムダンジョン内へ潜入…
勇都は、町でベルムダンジョンに入る為の準備をした。
回復薬や必要な者を購入し、準備して安い宿屋に泊った。
翌朝、勇都は、宿屋を出て歩いてダンジョンへと向かう。
町から歩いて30分…
山の付近に見えてきた。
そこには、大きな洞窟の入口があった。
何名かのパーティーが入っていった。
ここが今回の目的地、ベルムダンジョンである。
勇都は、フォリーナから受けた依頼、薬草を50個採取を目指していた。
(よし、はじめてのダンジョンだ…な、何か緊張するな…)
勇都の手が小刻みに震えていた。
異世界にやってきて、与えられた職業はアサシン。
正直、まともな戦闘は1回しかしていない。
教会を出て、道中にいたこの世界で一番弱いとされているスライムと戦っただけだった。
与えられた装備品、ダガーで斬りつけた。
1回でスライムは消滅し、経験値を得た。
が、倒した感触が勇都には不快で感じられなかった。
モンスターとはいえ、はじめて倒し殺した。
無用な殺生はしたくなかった。
殆ど戦闘をせずに、町で雑用の仕事を多く引き受け生活してきた。
が、やはり生きるために必要なものは、お金。
以前生きていた世界でもお金が必要だった。
お金を稼ぐ為、友人も出来なかった。
代わりに余計な気も使わないで済んだ。
1人で動くのは苦ではなかった。
ベルムダンジョンに初めて挑むにはパーティで行った方が良かったかもしれない。
が、ギルドに行っても低レベルで相手にされない。
1人で無理せずにやっていけば大丈夫だろうという根拠のない自信があった。
(よし、立ち止まっていても何も始まらない。行くぞ!)
勇都は、ダガーを握りしめダンジョンの入口に入っていった。
ダンジョン内は、比較的に明るかった。
勇都は、深く深呼吸をして辺りを見ていく。
フォリーナの話だと、地下6階までのダンジョン。
今現在いる1階は、モンスターも殆どいない。
いても弱い部類のモンスターしかいない。
2階以降から薬草が生えているとの情報もゲットしていた。
(とりあえず、2階を目指して行こう)
勇都は、壁伝いに手を掛けて進んで行く。
曲がり角を曲がると薬草があった。
しかし、その付近には青色のスライムが止まっていた。
スライムは全く動いていなかった。
(よーし、スライム倒して薬草を手に入れよう)
勇都は、ダガーを握りしめてスライムに突進していった…