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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第3章 宰相ゼノンとの戦い…Battle with Prime Minister Zenon
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第10話 地下水路での激闘…

 階段を登っていく勇都…




すると目の前に丸まった巨大な鼠が居た。




赤い目でこちらをじっと見ている。




今にも飛び掛かってきそうな勢いで唸っていた。









(勇都よ。この鼠は毒を持っている。倒して得たい所だが先を急がなければならん。無理して倒さなくて良いぞ。)





魔剣グランベリーに変化したサマエルが勇都に言う。








「そうですね。先を急ぐので。やり過ごします。」







勇都は、目の前の鼠を気配隠蔽で姿を隠し、隙を付いて先に進もうと決めた。






気配隠蔽を使おうとした時だった。





勇都は、背中から何かを感じ取った。









「躱せ!!」







サマエルの声に従い勇都はしゃがむ。






すると何かが勇都を飛び越えた。






それは、同じ種類の大きな鼠だった。





勇都の前に、大きな鼠が2匹立ちはだかる。






鼠達はゆっくりと勇都に近づいていく。






ここで気配隠蔽を使ったとしても、奥の道を抜けることが出来ない。




右脇は水路が流れていた。





毒の鞭等のスキルも発動まで時間が掛かる。





勇都は、どう切り抜けるか考えていた。








(このまま強引に鼠を攻撃しても、ダメージを受けてしまう。でも倒さないと前に進めない。落ち着け。落ち着くんだ…)






勇都は、冷静になるように自分に言い聞かせる。







鼠達が蹲り立ち止まる。





唸り声が高くなり、勇都に狙いを定める。





勇都に飛び掛かり襲い掛かろうとしていた。








「勇都よ。奴ら攻撃してくるぞ。どうする?」





サマエルの言葉を聞く勇都。






すると勇都は何かに気づいた。






サマエルが姿を変えた魔剣グランベリーを抜き、鼠達に突き出す。









「さあ、こい!!」







勇都は、鼠達に向かって気合を入れて叫んだ。






次の瞬間だった。





2匹の獰猛な鼠達が勇都に飛び掛かる。






勇都の体に被さり噛みついていくはずだった。





が、そうはならなかった。







勇都は、鼠達が来る瞬間、水路側に全速力で走る。







「たあーっ!!!」






勇都は、水路に向かって飛んだ。






鼠達を躱した勇都。






鼠達が着地した瞬間と同時に、勇都は、水路側の壁を蹴っていた。






蹴った反動で鼠達の背後に周り着地する。






鼠達は固まっていた。







「気配隠蔽!!!」







勇都は、姿を完全に消した。







鼠達は、勇都の姿を見失い見回す。








「くらえ!!!」





勇都は、水路側の鼠の背中をグランベリーで突き刺した。






どす黒い血が噴き出し、鼠は絶叫した。






鼠はそのまま痙攣し倒れた。







もう一匹は、立ち止まり固まっていた。








勇都は、もう一匹の鼠の脇腹をグランベリーで突き刺す。







鼠は、突然の攻撃に絶叫する。





そして、体をフラフラさせ通路に倒れる。






以前、ベルムダンジョンで獲得したゴブリン達が持っていた毒を使った。






とても強力で白蛇を弱らせるほどの威力だった。





鼠は口から大量の血を吐いていた。







勇都は、グランベリーを逆手に取って握り返す。







鼠の頭に深々とグランベリーを突き刺した。





すると鼠は、全く動かなくなった…





  ‐10分後‐








「よし、鼠達の毒も取れたし先に進もう勇都よ。」








「はい、師匠。」





勇都は、死んだ鼠達から毒を獲得した。






死んだ鼠達に手を合わせる勇都。






勇都は、慎重にゆっくりと先を進む。






蜘蛛の巣はびっしり張っていたが、特にモンスターは出てこなかった。







やがて、歩いて行くと行き止まりになった。






目の前に細い鉄の梯子があった。





強度を確認する勇都。





何とか登ることが出来そうだった。






勇都は、足を踏み外さない様に登っていく。








すると、天井に木の四角の正方形の形をした扉らしきものがあった。





人が1人潜り抜けられるほどのスペースだった。






扉を押すがビクともしない。




勇都は、グランベリーの柄で扉を力一杯叩きつける。







ミシッ







木の扉が割れた。






勇都は、木の扉を取り、登る。







登るとそこは、小屋の中だった。






小屋の中には、藁等が大量にあった。








藁が勇都の口の中に入る。







「ぶふっ、こ、ここは一体何処だ?!」








辺りを見回すと人のいる気配はない。






慎重に動く勇都。





小屋の出口の扉を見つける。





鍵は掛かっていなかった。






そっと勇都は扉を開ける。







すると、外の景色が見えた。






丁度、朝日が昇ろうとしていた。





朝日が勇都のいる所を照らす。







勇都が出てきた場所は水車小屋だった。





水車小屋の先から、バーディーの街並みが見えた。







「ついに潜入できた。これから情報収集だ!」






勇都は、バーディーの街中へと向かって行った…




































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