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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第3章 宰相ゼノンとの戦い…Battle with Prime Minister Zenon
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第6話 闇夜の豚…

 ビルは、自白の毒で勇都に語り始める。





「さ…宰相…ぜ、ゼノン様は、ボルシチ共和国を我がも、ものにすべく、歯向かう者は、排除しはじめた…」





ビルは、勇都に話すつもりはなかったが次第に頭が真っ白になってきた。






「そうですか。バーディーの街に入りたいんですがどうやって入ればいいのですか?」






勇都は、目が虚ろになってきたビルに再び問う。






「い、入口…門はも、モンスターやゼ、ゼノン様の呪術で通れない。誰も通ったものいない…入口、ゼノン様の配下でないと誰も…入れない。ど、ど、どうしても中に入る…なら…ち、地下から…」






ビルは、体を揺らしながら勇都に話していく。







「バーディーの街の人達は、生きているの?」





「ああ…い、生きている…」






勇都は、様々な質問をぶつけ、ビルから回答を得る。






(勇都よ。そろそろ自白の効果の時間が終わるころじゃ。)






魔剣グランベリーになったサマエルが勇都に知らせる。







「じゃあ、最後に聞くよ。宰相ゼノンは今、何処にいるの?」







ビルは、白目になりながら話し始める。








「ゼ、ゼ、ゼノン様は、こ、国王の…」





その時だった。






「勇都。その場から離れよ!!」






サマエルが勇都に叫ぶ。






勇都は、只ならぬ危機を察知する。




後ろに飛び退いてビルの傍から離れる。





すると、黒く丸い球体がビルに直撃する。







「ぎゃああああああああっ!!!!!」






ビルの体が煙を上げて溶け出していった。





苦しそうにのたうち回るビル。






「あ、あ、あ、あ…」





ビルは、全身が溶けて死んだ。





残ったのは、骨だけとなった。





一瞬の出来事が信じられない勇都。





黒い球体が飛んできた方向を見る。





すると暗がりに誰かが居た。





全体が太っているような者がこちらを見ていた。




暗がりでよくわからないが、腹が出ていた。





太った女性のような姿。





顔は、豚の様な感じであった。






「ブフッ、ブフフフフッ」






その異形の者は、笑っていた。




そして、その場を走り去っていった。





勇都は、追いかけようとした。







「勇都よ。まずはジャバリエ達に報告しよう。」





サマエルに追跡を止められた勇都。




勇都は、走り去った豚の様な異形を呆然と見ていることしかできなかった。






森の中を走る豚。





月明かりが森の中に差し込む。







「ブフフ。排除、排除♪ゼノン様に報告ー!!!」






明かりに照らされた豚の顔。






その表情は、不気味な笑みを浮かべていたのであった…







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