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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第7章 インゲン国の白虎  -White tiger in the country of green beans-
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第20話 外の世界へ…

   ‐2日後‐



「じゃあ行ってきます!」



勇都は、フューリーに手を振る。



「気を付けていくんだぞ。」



フューリーは、勇都達を見送っていた。



勇都の後ろには、ジミー、イズモが居た。



勇都達は、城下町を歩いて進んで行く。



歩いて行くと次第に人が少なくなってきた。



目の前には、黒い色の大きな門が見えた。



そこに1人の男が勇都達に近づいてきた。



「ユウト殿、待っていましたぞ。」



その男は、ハザンだった。


ハザンは、以前ターメリックの国の闘技場で共にモンスター達と戦ったことがあった。



勇都は、あれから出発する前にハザンに出会い一緒に万金丹捜しに協力してくれないかと頼んだ。


ハザンは、スケナオやユキヒロにも話を聞いていたので承諾した。



「すいません。ハザンさん。準備に手間取っていて。」


「スケナオ様達からも許可を貰ってます。さあ、行きましょうぞ。」


勇都は、ジミー、イズモ、ハザンの4人で門の前に行く。


インゲンの国の役人達が確認に来る。


手形も見せて許可を貰う。



「外は、いつ草の一族が襲い掛かってくるかわからないぞ。奴等は神出鬼没だ。気を付けていかれよ。」



1人の役人がそう言いながら門を開ける。



「うわっ?!」



強い風が勇都の顔に当たる。



「おい。行こうぜ。」



ジミーが勇都を抜いて前に出る。



勇都は、気を取り直して進む。



勇都達が門の外に出ると、門の扉が静かにゆっくりと締まっていった。



「………」



勇都は、外の景色を見て呆然としていた。



そこは、自然に溢れる草原が広がっていた。



周りには、花も咲いていて穏やかだった。



体に当たる風が意外に心地よかった。



「ユウト殿。解放感もあり落ち着きますが、草の一族は先程の役人が言っていたように何処から来るかわかりません。たまに怪物もおり、獰猛な奴は襲ってきます。周囲を良く見て進んで行きましょう。」



ハザンが辺りを見回しながら腰の刀に手を掛けていた。



「…ハザン殿。これから我らは何処に向かえば良いのでしょうか?拙者も門の外は初めてです。」



イズモがハザンに質問する。



「これから東を進むとカマルという名の村があります。そこに向かいましょう。カマルは、村民達がインゲンの国にも納める作物を作っています。そこには、役人達もおり、村を防衛しています。そこに行きます。拙者も数回しか行った事がありませんが。そこから更に進めば草の一族の根城があります。今の所、草の一族も見えませんな。さあ行きましょう。」



ハザンは、勇都達に進もうと進言する。



「はい。」



勇都達は、ハザンの言った通りに東へと歩く。



「どっからでも来やがれ鬼共。」



ジミーは、鎌に手を掛けて少し興奮気味だった。




「カマルの村か。一体どんな所なんだろう。」



勇都は、目の前に広がる草原を見ながら歩く。




見渡す限り広い草原が果てしなく広がっていた。




「…ぬ…」



イズモが眉間に皺を寄せる。



険しい表情をしていた。



「イズモさん、どうかしました?」



勇都がイズモに聞く。



「ユウト殿。この先に怪物の気配がしました。我等の気配や臭いを感じ取ったかもしれません。こちらにゆっくりと近づいてきます。姿も少し見えました。」




(勇都よ。確かにイズモの言う通りじゃ。モンスターの気配がするぞ。戦いに備えよ。)



魔剣グランベリーに姿を変えたサマエルが勇都に注意するように呼びかけた。



「皆さん、武器を持ってください。」



勇都は、グランベリーを抜いた。



勇都の目の前の草原から何かが近づいてきた…




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