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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第7章 インゲン国の白虎  -White tiger in the country of green beans-
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第2話 入国…

 勇都は、フューリーとジミーの所に歩いてくる。



フューリーは、口笛を吹く。




「おいおい。だいぶ感じが変わったじゃねえかよ…」



ジミーは、額から汗を掻いていた。




2人は、勇都の以前とは違った雰囲気を瞬時に感じ取っていた。





(し、正直俺はこの小僧に勝てる気がしねえ。ま、前なら何とか勝てた気がするが…)




ジミーは、勇都の強さを肌で感じていた。


膝が震えていた。




「よぉ!元気だったか?!だいぶ修行して強くなったみたいだな。」




フューリーは、嬉しそうに勇都の両肩を叩く。



「いやー、まだまだですよ。」



勇都は、謙遜して笑う。



「フューリーさんやジミーさん達もお疲れさまでした。結構、大変でしたか?」



勇都は、フューリー達に質問する。




「ああ。トルネオ商会に戻ったらまず謝罪の嵐だよ。社長や上司、同期の奴らにとにかく詫び入れまくったよ。本当に久々に冷や汗を掻いたぜ。」



フューリーは、勇都に今までの出来事を話す。



フューリーは、トルネオ商会にエキドナの兄の仇を討った報告をした。



実際に、フューリーが倒したわけではなかったが、勇都やエキドナがそう報告すればいいと言った。



フューリーは、それに素直に従い報告をした。



それから、トルネオ商会に滞在し、書類等の報告や取引、所用等を済ませてようやくインゲンの国に来れたと話した。




勇都は、フューリーの話を聞きながらある事に気づく。




「フューリーさん。おめでとうございます!」



勇都は、明るい笑顔でフューリーに答えた。




「ん。あー、わかったか?!」



フューリーは照れ臭そうにしていた。



「左手の薬指の指輪。前はしてなかったですよね。」




勇都は、フューリーの指輪を見る。




「ああ。1か月前に急遽、簡単だが挙式をしたよ。エキドナとな。」




フューリーは、トルネオ商会に到着した後、エキドナもやってきた。


エキドナは、フューリーの今までの事を熱く真剣に社長達に話した。



フューリーを再びトルネオ商会で働くことを許して欲しいと…



エキドナの説得もあり、トルネオ商会はヒューリーを再び雇う事に決めた。



ヒューリーが率いるジミー達海賊達は、トルネオ商会の用心棒として雇う事となった。



その仕事での手続きや、海賊達の仕事のやり方や知識の講義等も学ばせた。



そして、フューリーとエキドナのささやかな結婚式もありここまで伸びてしまったと。




「遅くなって悪かったなユウト。」



フューリーは、頭を下げる。



「いえいえ。僕も丁度良かったですよ。色々修行が出来て。」




勇都は、フューリーやジミーと会話をして行く。



エキドナは、いずれエクスプローラー号の用心棒を辞め、フューリー達の船に乗り共に仕事をして行くとの事だった。


フューリーとジミーは、トルネオ商会の事業拡大として、インゲンの国の特産物の取引の交渉を担当することになったと教えてくれた。



「おい。小僧…じゃなかった。ユウト。そろそろ入国する手続きをして来いよ。」



ジミーは、親指を役人達に向けて合図する。



「まあ、数か月前に手続きをして大丈夫だと思うが、これも一応見せれば間違えないかと思う。」



フューリーは、1つの筒を渡す。



勇都は、筒の蓋を開けて中身を見る。



すると紙が入っていた。




「こ、これ。い、いいんですか?」



勇都は、少し驚いていた。




「ああ。お前は、俺達にとっては恩人だ。俺達もこの国に入りたい。お前もそうだろ。少しでも力になりたくてな。何とか商会にエキドナと一緒に頼み込んで許可を貰ったぞ。」




その紙にはこう書かれていた。



[ この者。トルネオ商会の付き添いとして入国する担当である ]





「ありがとうございます。フューリーさん、ジミーさん。行ってきます。」




勇都は、役人達の居る受付に向かう。


フューリーからもらった書類も見せて手続きする。



役人達は、勇都をじっと見る。




「よし。入ってよいぞ。ようこそ、インゲンの国へ。」




役人達が勇都を案内する。


その後ろにフューリーとジミーも付いて行く。



巨大な扉が大きな音を立てて開かれる。





(遂に入国か…。あやつは何処に居るのじゃろうな?)




勇都の腰に差されていた毒の女神サマエルが変化した魔剣グランベリーが紫色の光を帯び放っていた…




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