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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第6.5章 ワサビの里  -Wasabi Village-
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第6話 成長…

「あ、あんた誰?」







大典は、突然姿を見せた勇都に驚いていた。










「こんな所で人と出会うなんて。どうしました?」








勇都は、穏やかに大典に聞く。









「あ、あんた。た、たっ助けてくれっ!あ、あの白い狼が突然俺達に襲い掛かってきたんだ!」








大典は、フェンリルを指差す。






フェンリルは、勇都と大典を見て唸り声を上げていた。







魔剣グランベリーに姿を変えたサマエルが勇都に呼び掛ける。







(おい。勇都。あれがウラー達が言っていたソイソースの森の主ではないか?)







グランベリーが一瞬紫色に光る。









「そうだと思います。あー、強そうですね。確かに主って風格があります。」








勇都は、グランベリーを見て話しかけていた。








「あ、あんた。誰と話しているんだ?!」








大典は、勇都の姿を見て不思議に思っていた。







フェンリルは、鋭い目で勇都達を見る。







勇都は、涼しい眼差しでフェンリルを見る。









(あの狼には毒はなさそうじゃ。残念。戦わなくても良いが。勇都よ、どうする?)









「ま、この人助けないといけないし、今までの成果も確かめたいから戦いますよ。」







勇都は、グランベリーに向かって答える。








「あ、あんた。だ、大丈夫なのか?」







大典は、勇都を見て変な奴だと思い始めていた。










「大丈夫です。多分、負けないと思いますが。」








勇都は、大典に向かってニコリと笑う。






ウルウウウウウウウウッー。







白き狼フェンリルは、突然、勇都に向かって飛び出して行った。





スピードを出して勇都に体当たりしていく。






フェンリルは、両脚の爪で勇都を引っ掻いた。





はずだったが、それは虚しく空を切っていた。






フェンリルは、何が起こったのかよくわかっていなかった。







勇都は、フェンリルの背後に居た。








「え?!見えなかった。いつの間に後ろに回ったんだ?」






大典は、驚いていた。





大典には、突っ込んできたフェンリルに勇都が引っ掻かれた様に見えていた。




その瞬間に、勇都の姿が消えていた。






「こっちだよ~。」







勇都は、フェンリルに向かって手を振る。





フェンリルは、再び勇都を見つけて唸り声を上げる。






口を開いて見せる牙は太く鋭かった。





先程、大典と共に逃げていた仲間を噛んだ時の血で真っ赤に染まっていた。







フェンリルは、口を大きく開き勇都に噛みつくように突撃していく。





フェンリルは、勇都に噛みついた。





が、フェンリルは何も噛んではいなかった。





噛んだ口からガチンと音が響く。







「ま、また姿が消えた…」






大典は、勇都の姿が噛まれる直前で煙の様にすっと消えたように見えた。








「気配隠蔽使うまでもないですね。師匠。」








勇都は、再びフェンリルの後ろにいた。








「じゃあ。今度はこちらから行こうか…」






勇都は、グランベリーを片手に掴んでフェンリルに向かって行く。






小走りで走る勇都。






フェンリルは、立ち止まり迎え撃とうとしていた。





すると勇都の姿が再び消える。





固まるフェンリル。





突然、フェンリルの体が吹き飛ばされる。







「え、な、何?」







大典は、勇都の姿を見つけた。





フェンリルの右脇腹の辺りに勇都は現れた。





そして肘打ちしフェンリルを吹き飛ばした。






吹き飛ばされたフェンリルは、体を回転させて着地する。





フェンリルは、唸り声を上げて身を低くして勇都に向かい唸り声を上げる。









「主さん。人を傷つけるのは良くないな。」







勇都は、そのまま立ち止まりフェンリルを見ていた。





その立ち姿は、力んでなくて自然体で脱力していた。





フェンリルは、ゆっくりと歩いて勇都に近づいて行く。






フェンリルは、素早い跳躍で再び勇都に前足で引っ掻く攻撃をした。








するとその場に居たはずの勇都の姿が消える。









「あの小僧。ま、また居なくなったよ…」






大典は、勇都の姿が見えなくなり呟いていた。





前足が空を切り、フェンリルは着地した。





「えい!」






勇都は、フェンリルの尻を思いきり蹴飛ばした。





フェンリルは、吹き飛び森の木に体をぶつける。






勇都の持つグランベリーが一瞬点滅した。






(この数か月。ウラー達に鍛えられこやつ、成長しよった…。流石だ。我が弟子よ。)






サマエルは、勇都の戦う姿を見て成長を喜んでいた。





ワサビの里で数か月、勇都は過ごしていた。





里の長であるウラーや、マニー、里の強者達の様々な手ほどきを受け力を付けていた。







「まだ戦うかな?」





勇都は、木にぶつかったフェンリルを見る。





フェンリルは、何事もなく起き上がり勇都を見る。






更に鋭い目つきで、勇都を睨むフェンリル。






口から白い湯気の様なものが立ち上っていた。






それと同時に、大典の背負っていた袋が動いていた…





































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